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2016/05/19

<「希望この手に」シンポに寄せて>3 息の長い支援必要

 ほんとうは、この記事を今日はまずアップしようと思っていた。上間さんの話を聞きたいなあ。

<「希望この手に」シンポに寄せて>3 息の長い支援必要(琉球新報)

子どもの貧困 子どものいま、これから 連載「希望この手に」
上間陽子さん 琉球大教授
 生活指導を専門とし、いくつかの学校のアドバイザーを務めている。その中で子どもたちの性被害が見えてきた。2012年には、県内の風俗で働く人の生育歴を聞く調査を始めた。すると中学から働いている、働いている店に中学生がいるという話に出合った。
 中学から風俗で働く子は家庭環境が厳しい状況にある。子どもとして当然与えられているべきお風呂やご飯、ゆっくり話を聞いてもらうという環境がない。このような子がかなりいる。
 今、子どもの貧困の対策として、学校をプラットホームにするという話が出ている。学校の先生は頑張っているが、学力テスト対策の影響で疲弊している現状がある。今回の貧困対策は、学力の問題にスライドし、学校で補習をする、無料塾につなぐという取り組みになっている。だが、テストの点数を上げるだけの支援では足りない。
 子どもが「分からない」と言える環境があるのか、信頼できる友達や大人が普段の生活にいるのか。子どもが抱えてきた欠乏感を埋め、自尊心を持たせることが重要だ。
 自尊心が欠如した子どもと信頼関係をつくるのは容易ではない。「かわいそう」と思ってやると続かなくなる。子どもがすぐに変化しなくても、みんなが幸せな社会の方がいいので支援すると考え、ドライに割り切ることも必要だ。息の長い取り組みが求められる。必要とされるのはタフな支援者だ。…

 軍事優先の占領下という長いマイナスから出発した沖縄の現実のもとでは、こうした問題にもきちんとむきなわなければいけないのに、沖縄の政治は、現実には、基地の存在にかかりきりにならなければならなくなる、そのことがどれだけ、厳しく、そしてつらいことか。今日は、つにもまして、怒りと悲しみが心をしめる。

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