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2016年5月

2016/05/31

内閣支持率56%に上昇、サミット外交評価 本社世論調査

 日経の世論調査もクリップしておこう。

内閣支持率56%に上昇、サミット外交評価 本社世論調査(日本経済新聞)

 日本経済新聞社とテレビ東京による27~29日の世論調査で、内閣支持率は56%で4~5月の前回調査から3ポイント上昇した。不支持率は35%で5ポイント低下。先の主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)で議長を務めた安倍晋三首相の働きぶりは62%、オバマ米大統領の広島訪問は92%がそれぞれ「評価する」と答えた。一連の外交成果が支持率を押し上げた形だ。
 内閣支持率は2014年9月の内閣改造を受けた調査で60%を記録して以来の高水準となった。
 来年4月の消費増税は「反対」が63%と依然高水準。「賛成」は3ポイント上昇の32%だった。増税先送りで取り沙汰される衆参同日選は「反対」が1ポイント低下の42%、「賛成」は3ポイント低下し38%だった。経済政策「アベノミクス」は「評価する」が38%と2ポイント上昇し、「評価しない」は49%で4ポイント低下した。
 調査は日経リサーチが全国の18歳以上の男女を対象に乱数番号(RDD)方式で電話で実施。固定電話と携帯電話で計2278件を対象に、1089件の回答を得た。

2016/05/30

内閣支持率55・4%で1年ぶりに5割回復 消費増税再延期「公約違反でない」72% 解散「必要ない」62%

 そして、産経新聞。

内閣支持率55・4%で1年ぶりに5割回復 消費増税再延期「公約違反でない」72% 解散「必要ない」62%(産経新聞)

 産経新聞社とFNN(フジニュースネットワーク)は28、29両日に合同世論調査を実施した。安倍晋三内閣の支持率は55・4%で前回調査(4月23、24両日)から6・0ポイント上昇した。内閣支持率が50%を超えるのは昨年5月以来1年ぶり。主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)での首相のリーダーシップや熊本地震への対応が評価された形だ。不支持率は4・1ポイント減の34・0%だった。
 政党支持率は自民党が41・1%で前回より2・1ポイント上昇。民進党は0・6ポイント増の7・9%、公明党は0・2ポイント増の4・0%だった。共産党は1・4ポイント減の3・8%、おおさか維新の会は1・0ポイント減の3・1%でそれぞれ支持率を落とした。
 来年4月に予定する消費税率10%への引き上げを再延期した場合、首相が衆院を解散して国民の信を問うべきかについて「必要だと思わない」と答えた人が62・0%に達し、「必要だと思う」の33・6%を上回った。再延期を「公約違反だと思わない」は72・2%で、「公約違反」とする人は24・2%にとどまった。首相の「消費税増税再延期・衆院解散なし」路線にとって追い風となりそうだ。
 消費税率については「8%から引き上げるべきでない」が40・7%、「引き上げは必要だが時期は遅らせるべきだ」が35・9%だったのに対し、「予定通り来年4月に10%」が18・6%だった。民進党の岡田克也代表が消費税増税を2年間先送りし、赤字国債で社会保障充実の財源を確保するよう提案したことについては「反対」が66・0%で、「賛成」の22・6%を大きく上回った。……

 ちなみに、この調査で注目されるのは、野党が進める参院選での統一候補擁立の動きについては「評価する」が48・2%、「評価しない」が41・6%としてるところ。有権者の模索が読み取れる。

本社世論調査 増税延期「賛成」66%

 こちらは毎日。

本社世論調査 増税延期「賛成」66%(毎日新聞)

 毎日新聞は28、29両日、全国世論調査を実施した。安倍晋三首相が、来年4月に予定されていた消費税率10%への引き上げの延期を検討していることについて、延期に「賛成」との回答は66%で、「反対」の25%を大きく上回った。安倍内閣の支持率は4月の前回調査から5ポイント増の49%、不支持率は同5ポイント減の33%だった。
 4月の前回調査では、税率10%への引き上げに「反対」(59%)が「賛成」(31%)を上回っており、これが首相の増税延期検討への評価につながっている。延期に賛成する層の内閣支持率は52%で、全体の数値よりやや高い。
 内閣支持層では延期に「賛成」が71%に上り、「反対」は21%。一方、不支持層では「賛成」60%、「反対」32%で、賛否の差がやや縮まった。野党支持層でも延期「賛成」が「反対」を上回った。民進党や共産党は、首相が財政政策で責任を果たしていないとして退陣を求めているが、支持層にどう訴えるかに苦慮しそうだ。
 26、27両日に開催された主要7カ国(G7)首脳会議(伊勢志摩サミット)で首相が議長としてリーダーシップを「発揮したと思う」は52%、「発揮したとは思わない」は34%だった。「発揮したと思う」と答えた層の内閣支持率は69%に上った。「発揮したとは思わない」層では不支持率が59%だった。
 サミットに合わせてオバマ米大統領が現職の米大統領として初めて広島を訪問し、原爆慰霊碑に献花した。オバマ大統領の広島訪問を「良かったと思う」は90%に上った。「良かったとは思わない」は2%。「良かった」はすべての年代で9割前後を占めた。
 政党支持率は、前回調査とほぼ変わらず、自民33%▽民進7%▽公明5%▽共産5%▽おおさか維新2%−−など。「支持政党はない」と答えた無党派は33%だった。

 ちなみに、参院選にいま投票するとした場合の比例代表の投票先は、自民36%▽民進12%▽共産8%▽公明7%−−など。
 政治的な活性化というか、政治的な議論がもっともりあがらないとなあ。そのうえで、メディアの役割は大きいはずなんだけど、それが期待できないだけになあ。もっと、草の根の力を発揮することしかないのだろうなあ。

内閣支持率上昇55%、世論調査 米大統領広島訪問98%が好評価

 世論調査をいくつか。うーん、いろいろ考えさせられるなあ。

内閣支持率上昇55%、世論調査 米大統領広島訪問98%が好評価((共同通信)

 共同通信社が28、29両日に実施した全国電話世論調査によると、安倍内閣の支持率は55・3%で、4月の前回調査48・3%から7ポイント上昇した。オバマ米大統領の広島訪問について「よかった」との回答が98・0%に上った。
 来年4月の消費税率10%への引き上げ再延期に賛成は70・9%、反対24・7%。安倍首相の下での憲法改正に反対が54・9%、賛成は35・0%だった。
 元米海兵隊員の軍属が逮捕された沖縄の女性遺棄事件に関連し、日米地位協定を「改定するべきだ」との回答が71・0%を占めた。「改定する必要はない」は17・9%にとどまった。

 なぜ、内閣支持率がここまであがるのか? それはそれで、正面から考えないとなあ。

2016/05/27

戦争法の廃止をめざして一一立憲主義の回復か安倍改憲か

13319754_1090818194312258_137460300 今日は朝から、バタバタと、印刷工場での作業があって、午前中とお昼に会議があって、それから印刷工場に行って、夜、この学習会ではじめて落ち着くという感じ。夜は、地域のとりくみもあったんだけど、やはり仕事のうえでは、これはかかせないので。地元のほうは、職場の友人に行っていただいて! 会場では久しぶりに、山内先生とあいさつをして、それから、関係者とちょっと秋の企画の相談の打診もして。
 まず、山内先生が、「憲法9条と立憲主義」。とりあけ立憲平和主義とはどういうものなのか、そして、それにどのように攻撃がかけられているのかというところに引き込まれる。それから、渡辺さんが、「戦争法廃止か明文改憲か一一安倍改憲のねらいと矛盾」。新機軸はどこに、とりわけ戦前の緊急事態条項のところ、そして戦後のそれの改憲案での扱いのところは、今まで以上に詳しく面白かった。11月の70年をめざして、ほんとにどこかで集中的に勉強して、企画を具体化しないと、それが選挙の活動と一体でできればいいのだけどなあ。

これが海兵隊の研修か!! 米軍は「カリスマ」沖縄県民見下し…

 これはひどいなあ。

これが海兵隊の研修か!! 米軍は「カリスマ」沖縄県民見下し…(琉球新報)

 在沖米海兵隊が沖縄に着任した兵士らを対象に実施した沖縄の歴史や政治状況を説明する研修で、沖縄の政治環境について「沖縄県と基地周辺の地域は沖縄の歴史や基地の過重負担、社会問題を巧妙に利用し、中央政府と駆け引きしている」と記述し、沖縄側が基地問題を最大限に政治利用していると説明していることが分かった。
 米軍に批判的な沖縄の世論については「多くの人は自分で情報を入手しようとせず、地元メディアの恣意(しい)的な報道によって色眼鏡で物事を見ている」と記述するなど、県民を見下すような記述もあった。
 英国人ジャーナリストのジョン・ミッチェル氏が情報公開請求で入手した。資料には「2016年2月11日」と日付が記載されており、最近の研修でも使われたとみられる。
 ミッチェル氏は琉球新報の取材に対し、「米軍が兵士に対して県民を見下すよう教えている。それが海兵隊員の振る舞いに影響を与えていることが分かる。『沖縄への認識を深める』という海兵隊の約束は失敗している」とコメントした。
 資料は沖縄の状況について「多くの県民にとって軍用地料が唯一の収入源であり、彼らは基地を返還してほしくない」などと、明らかな事実誤認の記述もあった。
 日本政府と県の関係については「中央政府は兵士と基地に残ってほしいと望んでいる。なぜなら彼らは本土に代替地を用意できないからだ」と説明。沖縄に基地が集中する背景に、本土側が基地を受け入れない政治的都合があるとの認識も示している。
 また、米軍関係者による繁華街や遊興施設での事件・事故については「突如現れる『ガイジン・パワー』で、社会の許容範囲を超えた行動をしてしまう」と要因を分析。米軍関係者が日本でもてはやされる「カリスマ(特別な魅力)」があるとの認識を示す記述もあった。

 志位さんが、昨日、記者会見で、「これは非常に重大です。在沖縄海兵隊が新兵に対して沖縄県民蔑視の『教育』をやっていて、どうして犯罪がなくなるのか。これが厳しく問われなければなりません」「安倍首相が『再発防止のために何でもやる』というなら、日本政府として、この問題について事実関係を速やかに調査し、是正の措置を米側に対して速やかにとるべきです」と言っていたけど、ほんとうに支配者意識丸出しの、沖縄県民蔑視。だからこそ、米兵の犯罪が続くのだと教えてくれる。だけど、ほんとうにこの構造を本土に人がきちんと認識しているのか。むしろ、同じ目線で、植民地主義的な発想から抜け出せないのではないのか。そこをきちんと問いかけないといけないのかなあ、などと思えてきてしまう。

2016/05/26

県議会、在沖米海兵隊撤退を要求 米軍属女性遺棄で抗議決議 与党、公明、維新は可決、自民は退席

 なにしろ、在沖縄海兵隊の撤退を初めて要求した県議会の決議だ。その重みを、しっか受け止めてほしいと思う。「このような蛮行は、県民の生命をないがしろにするもので断じて許されない。県民からは激しい怒りの声が噴出している」と指摘しつつ、米軍の再発防止策や綱紀粛正の「実効性に疑問を抱かざるを得ない」と激しい口調で非難している。沖縄の怒りを表している。

県議会、在沖米海兵隊撤退を要求 米軍属女性遺棄で抗議決議 与党、公明、維新は可決、自民は退席(琉球新報)

 県議会(喜納昌春議長)は26日午前10時から臨時会を開き、米軍属女性死体遺棄事件に対し抗議するとともに、在沖米海兵隊の撤退や日米地位協定の改定などを求める決議と意見書を全会一致で可決した。県議会が在沖米海兵隊の撤退を求めるのは、1972年の日本復帰以来初めて。同日午後に在沖米四軍調整官事務所、在沖米総領事館、外務省沖縄事務所、沖縄防衛局に抗議する。決議と意見書は県政与党と公明、維新を含む中立会派が共同で提出した。自民会派のほか嶺井光(無所属)、呉屋宏氏(同)両氏は退席した。
 可決した抗議決議と意見書は①被害者への謝罪と完全な補償②日米首脳で沖縄の基地問題と事件・事故対策を話し合う③米軍普天間飛行場の県内移設断念④在沖米海兵隊の撤退と米軍基地の大幅な整理縮小⑤日米地位協定の抜本改定⑥米軍人・軍属などの凶悪事件発生時に、訓練と民間地域への立ち入りと米軍車両の進入の禁止措置―などを求めている。
  意見書は首相、外相、防衛相、沖縄担当相。決議は駐日米大使、在日米軍司令官、四軍調整官、在沖米総領事宛て。
 一方、自民会派と嶺井氏は普天間飛行場の辺野古移設断念を「閉鎖・返還」とし、在沖海兵隊の撤退を「大幅な削減および米軍基地の速やかな整理・縮小」を図ることをそれぞれ求めた上で、事件の根絶や謝罪、補償などを日米両政府に求める修正案を提出したが、賛成少数で否決された。
 公明は与党・中立、自民の両案に賛成した。……

 県議会として全会一致で可決した、米軍属女性死体遺棄事件への抗議決議・意見書は次の通り。
【元海兵隊員の米軍属による女性死体遺棄事件に関する抗議決議(意見書)】
 4月下旬から行方不明となっていたうるま市の女性が遺体で発見され、元海兵隊員の米軍属が去る5月19日に死体遺棄容疑で逮捕されるという凶悪事件が発生し、県民に恐怖と衝撃を与えた。
 元海兵隊員の米軍属によるこのような蛮行は、県民の生命をないがしろにするものであり、断じて許されるものではない。遺族の悔しさや悲しみははかり知れず、県民からは激しい怒りの声が噴出している。
 本県議会は、米軍人・軍属等による事件・事故が発生するたびに綱紀粛正、再発防止及び関係者への教育等を徹底するよう米軍等に強く申し入れてきたところであり、ことし3月22日には那覇市で発生した米軍人による女性暴行事件に関する抗議決議を可決し厳重に訴えたばかりである。
 それにもかかわらず、またもやこのような事件が続発したことは極めて遺憾であり、米軍における再発防止への取り組みや軍人・軍属等に対する教育等の実効性に疑間を抱かざるを得ない。
 よって本県議会は、県民の人権・生命・財産を守る立場から、今回の事件に対し厳重に抗議するとともに、下記の事項が速やかに実現されるよう強く要求する。
(1)日米両政府は、遺族及び県民に対して改めて謝罪し完全な補償を行うこと。
 (2)日米首脳において沖縄の基地問題、米軍人・軍属等の犯罪を根絶するための対応を協議すること。
 (3)普天間飛行場を開鎖・撤去するとともに県内移設を断念すること。
 (4)在沖米海兵隊の撤退及び米軍基地の大幅な整理・縮小を図ること。
 (5)米軍人等を特権的に扱う身柄引き渡し条項を含む日米地位協定の抜本改定を行うこと。
 (6)米軍人・軍属等による凶悪事件発生時には、訓練と民間地域への立ち入り及び米軍車両の進入について一定期間禁止する措置を講じること。
 上記のとおり決議する。
平成28年5月26日 沖縄県議会
 抗議決議は駐日米大使、在日米軍司令官、在日米四軍調整官、在沖米総領事宛て。
 意見書は首相、外相、防衛相、沖縄担当相宛て。

沖縄戦と孤児院 戦場の子どもたち

214955  浅井さんが、沖縄留学もして、執念でつくりあげた本。地上戦の場となり、また、軍は戦争犯罪追及をおそれて、資料を焼いたため、ほんとうに、沖縄には資料はない。アメリカも、戦後の沖縄統治の細部については、人権抑圧もあり、隠しているのだと思う。しかし、沖縄では、現実に、全住民を巻き込んだ沖縄戦があり、多くの子どもたちが家族を失い孤児となったのだ。では彼らは戦後、どのように生きたのか。収容された米軍統治下の孤児院は、米軍が沖縄の秩序維持のために作ったものだ。本土における戦争孤児研究も近年やっとすすみはじめたが、沖縄は本質的に違う。それは根こそぎ奪われて、住民が人として生きることを保障するような形で、統治がおこなわれなかったことだ。孤児院も、苦しい食料事情、感染症の蔓延、衰弱死……。戦場を潜り抜けて辿り着いた孤児院はいのちを保障する場ではなかったのだ。本書は、ネグレクトをはじめとし実態に迫る。
 同時に、さまざまな歴史の側面がある、そうした困難のなかであっても、沖縄における児童養護の戦後の原点が形成される。その最初のとりくみは、サイパンの孤児院。松本「自叙伝」という新しい発見もあり、その姿、軌跡のとりくみを追う。そして沖縄でのスタート。
 また、田井等孤児院では、沖縄にいた朝鮮人の日本軍「慰安婦」の方たちが、孤児院に従事をしていたという事実も、ここでは明らかにされる。たしかに、そういう話は聞いたことがあると思うけど、真正面から光があたった感じで、いろいろ考えさせられる。そして、八重山・宮古の戦争マラリアと、孤児たちの戦後というもの考えなければならないし点である。
 沖縄戦研究における空白となっている問題をおいかけた本当に、重要な一冊だと思った。


2016/05/23

来月19日にも県民大会 95年と同規模、超党派模索

 うーん。行きたいなあ。だけど、月刊雑誌編集者は、そのときにそこにいるのは仕事でない場合が多いから。

来月19日にも県民大会 95年と同規模、超党派模索(琉球新報)

 米軍属女性死体遺棄事件を受け、名護市辺野古の新基地建設阻止を掲げる「オール沖縄会議」は22日、緊急幹事会を開き、抗議の県民大会を6月にも開催することを確認した。超党派による開催とすることも模索する。関係者によると、開催日は6月19日を軸に調整している。主催者発表で8万5千人が集まった1995年の米兵による少女乱暴事件に対する県民総決起大会と同規模を念頭に、開催場所についても検討を進める。
 今月25日には米空軍嘉手納基地第1ゲート前で3千人規模の緊急抗議集会を開催することも決めた。

 厳しく、激しい翁長知事の言葉。安倍さんの「やれることな何でもやる」とは、「やれないことは何もやらない」に聞こえると。翁長さんが米大統領との面会設定を求めたことに菅義偉官房長官が困難との認識を示したことに、「在日米軍を支える県民の思いを心の中に押し込めることができないくらい爆発状態だ」と。そして、「日米安全保障体制を一番支える沖縄の人権や自由(の確保)を、これまでの日米両政府がどれだけ目に見える形でやってくれたのか」とも。

 うーん、問題は、どんな企画をするのかってこと。怒りと、そして相手に切り込むような鋭い論点について、いろいろ頭のなかをいろいろなことがグルグルめぐる。

2016/05/22

子ども理解と現代社会

 昨日は、午後は、教科研の表題のフォーラムのために法政に。ただし、出ようとしたときに、パソコンの調子が悪くなり、仕事が終わらずに30分ほど遅刻する羽目に。
 最初は、N先生の実践報告。聞くのは2回目かな? 最初は聞けなかったけど、だけど、自分の子ども観がどう変わっていったのかという話が、自身の変化と子どもの変化をあわせながらの話で、グッと引きこまされてよかったです。
 もう1本は、飲み友だちの富田さんの報告。「『居場所なく孤立した』子ども・若者の生活世界と大人・社会のケアと応答―『安心と居場所への信頼』を問う主体に応える」と題したもの。さすがに富田さんらしい、柔らかいやさしさ。そのなかで、若者・子どもを「主体」として、どう位置付けるのかという視点はさすがで、とっても共感。
 討論をとおして感じた、ボク的な注文。「難民化する子ども・若者」とは誰なのか。特殊な若者なのか、より一般的な存在なのか。そこの構造化が大事なのかなあと。そうしてこそ、社会との関係がクリアになりそうだ。同時に、支援やケアとは、福祉・社会教育の課題なのか、学校の役割とはどういうものなのか、そうしてこそ教育学的な課題もはっきりするのかなあなどと。
 いろいろ、考えたり、刺激をうけたりした、結構、濃密な時間だったかな。

みさとこどもまつり2016

13238895_1087711707956240_25790426813267934_1087711724622905_32563139813254429_1087748931285851_283932805 今日は30回目のこどもまつり。晴天が続き、近隣の運動会が昨日、だいぶ終わったため、今日は久しぶりに子どもたちがたくさん参加した。子どもは300から400人ぐらい。とすると、親もふくめると、700人ぐらいかなあ? 公式発表1000人???
 手作りの遊びと、模擬店だけど、参加団体がだいぶへったけど、それでもこどもたちは遊びに夢中だった。楽しそうで、なごりおしそうな子どもたちの姿にびっくりだなあ。
 だけど、この年齢になると、体力的にも、モチベーション的にもきついなあ。もっと、長い未来を見つめながら、活力をもって動くにはどうすればいいのか。そのほか、自分の内面について、いろいろ思い悩んだりねえ。


2016/05/20

<奨学金>宮城の私大生「返済に不安」9割超

 若者の不安がどれだけ重たいものか。よくよく考える必要があるんだろうなあ。

<奨学金>宮城の私大生「返済に不安」9割超(河北新報)

 宮城県内の私立大3校の学生約540人を対象に、弁護士らでつくる「みやぎ奨学金問題ネットワーク」が実施したアンケートで、奨学金利用者の9割超が返済に不安を抱いていることが分かった。ネットワークは給付型奨学金の導入を訴え、21日午後1時半から仙台市青葉区の市市民活動サポートセンターでシンポジウムを開く。
 実家の経済状況について「あまりゆとりがない」「全然ゆとりがない」と答えたのは、48.6%に当たる261人。奨学金は50.5%(267人)が利用し、「利用していたがやめた」と答えた学生も3人いた。
 奨学金の種類は84.6%(263人)が貸与型で、教育ローンなどと併用する学生も。将来の返済を巡っては、貸与型の学生のうち、91.8%(235人)が「心配」「やや心配」と回答した。
 奨学金制度について「現行のままで良い」は、全体の21.4%(66人)にとどまり、50.2%(155人)が国や自治体による給付型の創設を要望。学生が卒業後、一定の所得以下だった場合に返済を配慮する制度を求める回答も、28.5%(88人)に上った。
 自由記述では「仕事に就けなかった場合の返済が不安」「40歳近くまで返済が続くことへの不安」「勉強の時間を考えるとアルバイトはこれ以上増やせない」「返済が終わってからでないと結婚したくない」などの意見が寄せられた。
 ネットワーク共同代表の佐藤滋東北学院大准教授(地方財政論)は「貸与型奨学金制度は将来の借金で、在学中から返済におびえる学生が少なくないことが分かった。給付型奨学金の制度を早期に導入する必要がある」と強調している。
 アンケートは佐藤准教授が東北学院大と仙台白百合女子大、宮城学院女子大の3校の学生を対象に昨年11~12月に実施した。

 ネットワークのHPはここ。 そのうちアンケート結果はアップされるのでは。
 これだけ高学費ということになれば、その学費を担える家庭はかなり限られてくる。しかし、一方で、高卒と大卒では、相当な雇用と給与の格差が存在する。だけど、たとえ、大学にいったとしても、就職できるかどうかは、かなり不安定の要素も存在する。しかも、中退というリスクも存在する。ところが、奨学金は、ローン化している。給付型奨学金の導入もまたしても先送りの気配が強い。そういうなかで、不安が高まるのは当然だ。しかも、具体的な要素があれば、当然、ほんとうに押しつぶされるぐらいの不安のなかを生きざるをえなくなる。ほんとうに、この不安の大きさ、重さを、しっかり見ないと。

2016/05/19

<「希望この手に」シンポに寄せて>3 息の長い支援必要

 ほんとうは、この記事を今日はまずアップしようと思っていた。上間さんの話を聞きたいなあ。

<「希望この手に」シンポに寄せて>3 息の長い支援必要(琉球新報)

子どもの貧困 子どものいま、これから 連載「希望この手に」
上間陽子さん 琉球大教授
 生活指導を専門とし、いくつかの学校のアドバイザーを務めている。その中で子どもたちの性被害が見えてきた。2012年には、県内の風俗で働く人の生育歴を聞く調査を始めた。すると中学から働いている、働いている店に中学生がいるという話に出合った。
 中学から風俗で働く子は家庭環境が厳しい状況にある。子どもとして当然与えられているべきお風呂やご飯、ゆっくり話を聞いてもらうという環境がない。このような子がかなりいる。
 今、子どもの貧困の対策として、学校をプラットホームにするという話が出ている。学校の先生は頑張っているが、学力テスト対策の影響で疲弊している現状がある。今回の貧困対策は、学力の問題にスライドし、学校で補習をする、無料塾につなぐという取り組みになっている。だが、テストの点数を上げるだけの支援では足りない。
 子どもが「分からない」と言える環境があるのか、信頼できる友達や大人が普段の生活にいるのか。子どもが抱えてきた欠乏感を埋め、自尊心を持たせることが重要だ。
 自尊心が欠如した子どもと信頼関係をつくるのは容易ではない。「かわいそう」と思ってやると続かなくなる。子どもがすぐに変化しなくても、みんなが幸せな社会の方がいいので支援すると考え、ドライに割り切ることも必要だ。息の長い取り組みが求められる。必要とされるのはタフな支援者だ。…

 軍事優先の占領下という長いマイナスから出発した沖縄の現実のもとでは、こうした問題にもきちんとむきなわなければいけないのに、沖縄の政治は、現実には、基地の存在にかかりきりにならなければならなくなる、そのことがどれだけ、厳しく、そしてつらいことか。今日は、つにもまして、怒りと悲しみが心をしめる。

【号外】沖縄女性不明 米軍属の男逮捕 遺体発見、島袋さんか

 ただただ、悔しくって、悲しくって。悲痛な思いに。歯形で確認されたとか。

P000002796【号外】沖縄女性不明 米軍属の男逮捕 遺体発見、島袋さんか(沖縄タイムス)

 沖縄県うるま市大田の会社員、島袋里奈さん(20)が4月下旬から行方不明になっている事件で、沖縄県警は19日午後、元米海兵隊員で現在嘉手納基地で軍属として働く32歳の男=与那原町在住=を、遺体を遺棄した疑いで逮捕した。同日夕方までに、島袋さんとみられる遺体が見つかった。
 県警は、容疑者が島袋さんが失踪した現場付近に居たとして、重要参考人として任意で聴取していた。同容疑者が乗った車両が防犯カメラに写っており、県警は任意で車両を提出させ、調べを進めていた。
 島袋さんは4月28日午後8時ごろ、交際相手の男性に「ウオーキングしてくる」と無料通信アプリLINE(ライン)で伝えて外出。翌29日午前2時ごろ、交際相手が送ったメッセージを確認した記録が残されていたのを最後に、足取りが途絶えており、県警が事件事故の両面で捜査を続けていた。

 わからないことがまだまだ多い。だけど、事件そのものは、沖縄の歴史のなかで位置付けて、考えざるをえない。だから、どうしようもない怒り。いや、どうにかしなければならない怒り。

2016/05/18

障害者の60%余 年収100万円以下

 うーん。わかっている問題だけど、ここまでの数字をつきつけられると……。

障害者の60%余 年収100万円以下(NHKニュース)

 生活保護を受けずに暮らしている障害がある人のおよそ60%は年収が100万円以下にとどまっているというアンケート調査を全国の福祉作業所などで作る団体がまとめました。調査を行った団体は、障害者が自立して生活できるような所得保障が必要だと指摘しています。
 この調査は福祉作業所などの団体「きょうされん」が、去年7月からことし2月にかけて加盟する全国の作業所などの協力を得て行い、知的障害者と身体障害者、それに精神障害者など、1万4000人余りから回答を得ました。
 まず、生活保護を受けているかどうかを尋ねたところ、「受けている」が11%、「受けていない」が89%でした。「生活保護を受給していない」と答えた人に障害年金に作業所から受け取る工賃などを合わせた年収の総額を聞いたところ、61%が「100万円以下」と答え、合わせて98%が「年収200万円以下」という結果となりました。
 団体によりますと、調査に答えた障害者の平均年齢は41歳でしたが、半数余りが「親と同居している」と答え、年齢が高くなってからも親が生計を支えているケースが多いとみられています。
 「きょうされん」の藤井克徳専務理事は「障害のあるなしにかかわらず、自立して社会参加していくための経済的基盤が不十分だ。国には障害者個人の所得保障の確立を求めたい」と話しています。
 これについて厚生労働省は「障害者が地域で暮らしていけるように、就労の支援や工賃の引き上げなどを進める一方、介護などの福祉サービスを受ける際の負担の軽減にも引き続き取り組みたい」と話しています。

 とにかく82%は年収が「相対的貧困率」算定の目安となる所得122万円を下回り、本人の収入だけでは貧困状態にあるわけだから。社会制度の不備は、家族におしつけられる。単純な比較はできないのだけれども、相対的貧困率は全人口では16・1だ%「障害のない人との大きな格差が固定化されている。障害年金など所得保障の仕組みを抜本的に拡充すべきだ」とのきょうされんの主張はそのとおりだと思う。

2016/05/17

6市町村で危険宅地2259カ所 「東日本」上回る

 大地動乱の時代。ボクらの通常の想定を超える被害。そのことをしっかり見つめたい。

6市町村で危険宅地2259カ所 「東日本」上回る(熊本日日)

 県は16日、地震による被害を調べる「被災宅地危険度判定」の結果、県内6市町村の計2259カ所の住宅敷地が「立ち入り危険」と判定されたと発表した。亀裂が入ったり、斜面を保護する擁壁が崩れたりしており、新潟県中越地震(527カ所)、東日本大震災(1450カ所)を大幅に上回っている。熊本地震はマグニチュード(M)7・3の「本震」発生から16日で1カ月が経過したが、調査未着手の自治体もあり、被害は広がる可能性もある。
 安倍晋三首相は16日の衆院予算委員会で、被災者生活再建支援制度を柔軟に運用して対応する方針を示した。
 本震では40人が亡くなり、1人が行方不明となった。一連の地震による死者は49人。熊本、大分両県の建物損壊は15日現在で約8万7千棟に上り、なお約1万人が避難生活を送る。
 県が発表した危険度判定では、建物が無事でも宅地が危険で生活が難しいケースもあった。宅地の修復費は原則として個人で負担する仕組みになっており、支援が課題になりそうだ。
 判定は、余震や大雨による地滑りなどの二次災害を防ぐのが目的。亀裂や隆起、沈下の有無や程度を調べて「危険」「要注意」「調査済」の3段階で判定し、結果は現場にステッカーで表示する。判定に強制力はなく、住み続けることはできる。公的支援に必要な罹災[りさい]証明書発行のために行われる建物の被害確認とは異なる。
 県によると、15日までに熊本市や益城町、御船町、南阿蘇村、西原村、大津町の6市町村の計1万5656カ所を調査し、要注意も1518カ所あった。阿蘇市、美里町などはこれから調査する予定だ。
 谷や沢を埋めて宅地を造成した地域の被害が多く、液状化も確認された。国土交通省の担当者は「過去の地震に比べて被害のエリアが広く、件数が多い」として、分析を進めている。

 被害のありようは特徴的。しかし、その実態に、施策は対応しているのか。国の大胆な、対策が求められてているのだけどなあ。

2016/05/16

若者、地域とともに育つ大学~北 海道から考える~

13177543_1082820498445361_244888945 土日は北海度でした。大学評価学会。金曜日に北海道入りして、土曜朝からの参加です。近頃、北海道が多いって? これは仕事ですから!
 まずは、自由研究発表ということですが、テーマは「無償教育の漸進的導入」。
 渡部昭男さん(神戸大学)、渡部[君和田]容子さん(近畿大学)、國本真吾(鳥取短期大学)さんの 「『無償化』科研の全体構想と地方施策研究の進め方-鳥取県を事例に- 」。前の2人は大学の研究室の先輩ですから…。この『無償化』科研のとりくみは、やはり興味津々です。渡部さん、柔軟な人だから、いろいろな動向をキャッチして取り込んでいく。危なっかしいなあと思ったりすることもあるけど、原則はきちんと考えているんだおなあ。この視野の広さと思慮深さにちょっと驚愕する。そして、今度は地方からかあ。
 下木なつみさん(神戸大学大学院生)「子どもの貧困と若者支援-兵庫県猪名川町の取り組みに着目して-」は、子どもの貧困を若者のトランジットという課題とかさねながら考えようというもの。そこで、若者支援の意義をうきぼりにする。
 田中秀佳さん(名古屋経済大学)と石井拓児さん(名古屋大学)、報告は前者だけど 「大学生の教育費意識に関する調査手法の開発的研究(1)」。教育費負担は仕方がないという意識がなぜ広がるのかに、切り込もうとする。世界でもアジアでも教育費負担の軽減は流れ。日本でも給食にしても、医療費にしても無償化に向かう。では、大学の教育費は? その財源の構想は、先日、石井さんとちょっと議論した。この課題に難しさは、高等教育費というものの性格からくるのかも。どんな社会をつくるのかの構想と不可分だな。
 そしてお目当ての小池由美子さんの(埼玉県立川口北高校)「韓国の給食費の無償化と日本の給食費の実態」と日永龍彦(山梨大学)「韓国の新聞記事に見る大学授業料(登録金)問題(第三報) 」。いかにアジアが変化しているのか。だけどそれが現実には、新自由主義的な改革とむすびついたりする。その全体像から、日本で考えなければならない問題が結構、うかびあがってくるんだよなあ。

 午後からのシンポジウムは、あまりにも刺激的!
 まず、「地方自治体と教育行政の立場から大学に期待すること」と題して、菊池 一春さん(訓子府町長)。社会教育分野の出身の方だから、やっぱり地方自治ということに関しての意識がとても高い。さまざまな地方の困難の打開は、住民にこそある、それを支えるのが自治体だという、地方自治への確信と信念はすごいし、だからこそ、正々堂々とした国へのものいいもすごいなあ。ヤマケンさんが見つけ出してきたのもよくわかるなあ。
 「地域における「つながり」に関する若者の意識―北海道の高校生を対象とした調査から―」と題した三上直之さん(北海道大学准教授 高等教育推進機構高等教育研究部 )。北海道というところの高校生の進路の調査からは、さまざまに迷う高校生たちの語りも聞こえそうで、興味深い内容。これだけでも、いろいろ討論したいところだけれど。
 最後は、「地域に根ざして個性を磨き、地域社会の再生に挑む」と題した黒瀧秀久さん(東京農業大学教授)たちのとりくみ。網走の地にあるこの大学が地域と密着した大学づくりと産業づくりにとりくむ。黒瀧さんは、もともとは農業経済それも、原論のようなものをやっていた。その自己変革がすさまじいい。
 地域のなかで生きるということが、息づいた、ものすごい活力のある議論だった。この力強さと、一方で、日本全体を覆う閉塞感のあいだの落差とはどういうことなのか?と考えさせられる。

 2日目の午前中は、「発達保障」の分科会。テーマは「ノンエリート青年の大学教育と発達保障――なぜ大学に行き、学ぼうと思うのか」。ユニバーサル化時代の大学生の特徴として、「学習動機が不明確」「無気力」などと記述されることは少なからずある。だが、実際にそういう学生の姿も見られるとしても、本当にそのような言葉だけで片付けてしまって良いのだろうか? このような問題意識のもとで、本分科会では経済的に恵まれていなかった
り、学力的にも恵まれなかったりする(少なくともエリート的な学力の高さを有するわけではない)青年たちが、それでも大学に行こうと考えるのはなぜなのかを考えたい、というのが企画者の問題意識。
 それをまず白波瀬正人(学校法人野田鎌田学園あずさ第一高等学校)さんが 「通信制課程で学ぶ高校生の現状と課題――進路希望調査からの一考察」と報告。不登校経験が多い中で、自己を肯定し夢を持てるようになったことは評価できると肯定的に、とらえながら進路希望の1位が、声優。このことそのものでも、ざまざまな議論はできるのだけどなあ。司会者が杉田さんの本の話をしていた。出なかったら発言しようと思った。
 伊田勝憲(静岡大学学術院教育学領域/元・北海道教育大学釧路校)さんの 「貧困・愛着・スクールカーストから考える進学動機」は、釧路校という僻地校にくる学生の両面の学習をめぐる意識の特徴、高校における学力的地位が、大学での伸びに関係してくると指摘。挫折感を引きずるか、可能性を見出すかにふれながら。なかなかおもしろかった。指定討論者として川原茂雄さん(札幌学院大学)が、自身が専門高校教員をやっていたころに、 上位30%の生徒は就職、社会に出すのが難しいという子どもたちを、大学で成長の機会をと送り出した話からはじまる。若者の移行というものをどう支えていくのかという大きな視点から大学教育の課題が議論されて、とてもおもしろかった。

 午後は、「高校教育・高大連携」。テーマは「高大接続と社会参画のあり方―高校・大学をつなぐ主権者教育と地域づくり」。社会参画の視座から高大接続の教育課題にアプローチする。公職選挙法が改正され、18歳選挙権が日本においても実現し、高校生・大学生の社会参画促進が期待される。しかし先の総選挙では20代の投票率が32.6%という実態がある。高校生に望まれる主権者教育の課題は何か、大学教育における主権者としての自覚を促す課題は何かが改めて問われる。国からの政策で大学「改革」が進められる下、大学づくりと学生参画とも関わる課題である。同時に主権者教育とは、国政のみならず地域社会への参画課題でもある。北海道から、地域づくりに主権者として高校生・大学生がどのように参画しているか、実践と理論を深めるというのが趣旨。
 まず姉崎 洋一(北海道大学名誉教授)さんが「地球市民教育と主権者教育の結合の理論と実践課題」。いまの時代、グローバル化時代と地球市民の時代という視点、いってみればレイトモダンの孤立化の時代に、主権者教育というものを広く、地域の学習運動の実践とつなぎながら問題提起。十二分知的刺激をうける。
 池田考司(北海道奈井江商業高校/北海道臨床教育学会副会長)さんは、 「若者が主権者になることを保障する政治教育を」という実践。生徒たちと、どのように、この間の社会の問題にともに学び、そのなかで生徒たちがどのように変化してきたのか。
  指定討論者の小山田伸明(北海道大学学生)さんの提起はとってお重かった。社会運動にかかわる、彼の目からみた学生のさまざまな姿、困難と関心、 「だって仕方がないんじゃない」で終わってしまう。それはなぜか?大人から、若者は政治を知らない、軟弱だと言われるほど、若者は離れていく。それでも尊厳を持って生きていきたいと思う…。世代の違う人間が対等な関係で向き合うことが少ない。今までの学校教育の延長で、まず部活がある。そしてバイト。その世界は実は狭くて、異質な他者に出会っていないのではないか、などなど。そもそも、大人社会が閉塞しているなかで、では何が可能なのか?そもそも、大学そのものが、こうした学生揺れや葛藤によろそうような取り組みができる現状にあるのか。大学のなかにある諦念というものが、それを阻んでいるのではないのか、そんなことも考えさせられた。

 あまりにも宿題が多い。ちゃんと、いろいろなものを読み込んで、考え続けないとなあ。そのことを感じた。そして、いろいろな人に会えたのも収穫。

内閣支持上昇53%、熊本地震対応評価56%

 うーん。選挙が近くなり、ますますメディアは争点については、つっこまなくなりすだなあ。

内閣支持上昇53%、熊本地震対応評価56%(読売新聞)

 安倍内閣の支持率は53%で、前回調査(4月1~3日)の50%からやや上昇した。不支持率は34%(前回38%)。
 熊本地震をめぐる政府の対応を「評価する」は56%と半数を超え、「評価しない」の30%を大きく上回った。オバマ米大統領が被爆地の広島への訪問を決めたことを「評価する」は93%を占めた。支持率がやや上がったのは、熊本地震への対応や、オバマ氏の広島訪問という外交成果などに肯定的な見方が広がったためとみられる。
 安倍内閣の経済政策については、「評価する」の43%(前回39%)と「評価しない」の43%(同49%)が並んだ。
 2017年4月の消費税率10%への引き上げを「延期すべきだ」と答えた人は69%(同65%)に上昇した。「予定通り引き上げるべきだ」は25%(同29%)だった。…

 こうした報道のなかで、あきらかに、政治がわかりにくくなっているのだろうなあ。そして、それが、「今夏の参院比例選の投票先を聞くと、自民党が42%で最も多く、前回(4月1~3日)の39%からやや上昇した。」という結果につながる。たしかに、世論調査はいろいろな問題があるにしてお軽視できないよなあ。「民進党は11%(前回11%)と横ばい。これに公明党とおおさか維新の会の各5%、共産党の3%などが続いた」と。読売では、共産党は、おおさか維新より下だよ。
 「参院選で最も重視したい政策や争点は「年金など社会保障」の32%、「景気や雇用」の30%、「子育て支援」の13%などの順に多かった。30歳代では「子育て支援」が最多の37%に上るなど、年代で意識の違いが表れた。
 参院選で投票に「必ず行く」は56%、「なるべく行くつもり」が35%などだった。「必ず行く」と答えた人の割合は、若い年代ほど低く、参院選から選挙権を得る見通しの18、19歳を含む18~29歳では29%にとどまった。」
 そもそも、政治への関心もつくっていなかいといけない。そのなかで、どう政治を語るのか。若者の参加をどうすすめるのか、だなあ。

2016/05/13

政局と選挙の争点

 政治の世界では、一気に、W選挙のにおいが強まった。オバマさんの広島訪問は、日本の政治のうえでは、そういう話に流れていく。一方で、都知事の問題。すわトリプル選挙か? だけどなあ、オバマさんの問題でも論じるべきは、ここで核兵器廃絶に向かうのかという問題。自民党政局の話ではない。だけど、日本のメディアは政局がお好き。しばらくは、自民党内の政局対応への報道が続きそうだし、一方で、民進と社民の問題に向かう。ここで、しかし、選挙で問われるべき問題の中身が、ほんとうに議論される状況がつくられるのか。いやあ、なかなか難しそうな状況でもあるなあ。かなり力を入れて、仕事をしないとなあ。だけど、選挙まではあと1冊だもんなあ。うーん。

さいごの色街 飛田

4 5年前に出版された時から、いつか読まなくてはいけないと思っていたのだけど、すぐに読めなかった。昨年、文庫になったので、やっと手に取って読んだ。ボクにとっては、ルーツ探しのような本。ボクの戸籍上の祖父は、飛田で商売をしていた。ボクの父、つまり戸籍上の祖父の息子は、塀の外に住んでいた。祖父が、飛田をあとにするのは、ボクが小学校の後半になるころだと思う。だから、60年代の半ばか後半ぐらいまでは、ここに住んでいた。ボクの(父の)家も、外だとは言っても、すぐ近所で、祖父の店にはよく、おふろに入りにいっていたりしたし、そもそも、買い物そのものは新開筋商店街から続く、商店街を利用していた。ボクも、かなり大きくなるまで、この商店街の一番東の端にあった本屋さんに、漫画を買いに行っていた。その近くには、貸本屋もあって、よく利用していたし、旭町商店街にあったそろばん塾にも通っていた。たしかに、この街には今とは全然違う活気があって、たしか3のつく日には、夜店が並び、よく連れて行ってもらった記憶もあるのだが。
 売春禁止法が完全施行されたのが58年だから、ボクにあは、それ以前の記憶はない。ボクが祖父の店に行っていたころには、飛田そのものには賑わいがあったという記憶はない。その筋の商売も飛田には大きなトルコ風呂の店が営業をしていたし、むしろ、いわゆるスタンドという営業方法が主流だったのではないかとも思っているだけど。だけど、それでも、祖父の店に行くと、季節ごとにかざりは変わっていたし、店の前には、大きな縁台のようなものがつくられていたので、形を変えた営業は、部分的には続けられていたということなのだろうか。この本を読みながら、ここで書かれた、その時代の飛田の様子と、自分の記憶とをいろいろ重ねながら、確認をしたり、うなずいたり。
 たしかに祖父は羽振りはよかったのか? 息子に家を残しつつ、いわゆるお妾さんの子どもたちに、かなりの財産をゆずったと聞くから。
 この本、そのものはやはり、「貧困」の話である。飛田で繰り広げられる連鎖ということと、そこで暮らす人たちによりそっていて、個人的には 共感はできる。とてもねいな取材もされている。
 だけど、ボクの記憶にある飛田と、いまの飛田は、ボクのなかではずっと結びついていない。今のような飛田の姿に、いつどのようになったのかは、結局、よくわからない。だれがどのようにいまの飛田をつくったのか?
 もう一つわからないのは、暴力団の問題。ボクの記憶でも、ほんとうに暴力団の多い場所だった。では、いま、それは、ほんとうのところはどうなのか?はほとんど語られることはない。うーん。それぐらい、ここを取材し、そのほんとうの実態に迫ることは難しいということなのか。そんなことを考えながら、自分のルーツについて、あらためてあれやこれやと考えた。たぶん、そんな機会はないだろうけれども、もし、そんな機会があれば、自分でもこの飛田について、調べたり、取材をしたりしてみたいということは思わなけわけではないのだけれどもなあ。


2016/05/12

教員悲鳴、忙しすぎる 公立の小中高5373人調査

 なかなか、リアルな貴重な調査だな。

教員悲鳴、忙しすぎる 公立の小中高5373人調査(朝日新聞)

 授業の準備時間が足りない――。こう考えている公立の小中学校・高校の教員が8~9割に上ることが、北海道教育大、愛知教育大、東京学芸大、大阪教育大の共同調査結果からわかった。仕事にやりがいを感じつつ、多忙さに悩む教員たちの姿が改めて浮かび上がった。
 調査は4大学の共同プロジェクトで、昨年8~9月にログイン前の続き全国の公立小中高の教員計9720人を対象に実施。仕事の魅力や悩み、教育改革への賛否などを尋ね、5373人から回答を得た(回答率55%)。
 結果によると、教員の仕事について「楽しい」と答えたのは、小86%、中82%、高81%に上った(小数点以下は四捨五入)。
 一方で「授業の準備をする時間が足りない」と答えたのは小95%、中84%、高78%。「仕事に追われて生活のゆとりがない」も小77%、中75%、高68%だった。「部活動・クラブ活動の指導が負担」は小35%、中70%、高60%で、部活がある中高で高率だった。また「モンスターペアレント」が問題化するなか、「保護者や地域住民への対応が負担」と感じる人は小56%、中55%、高40%だった。
 将来の展望についても質問。「できれば管理職になりたい」と考えているのは小12%、中13%、高7%にとどまり、「管理職にはならず、一教員として働きたい」は小58%、中56%、高65%を占めた。
      ◇
 学校教育で、子どものどんな力を育てる必要があると思うかも聞いた。「他者と協働する力」について「とても必要」と答えた人の割合は小80%、中79%、高70%。「自分で学ぶ力」は小79%、中高74%、「あきらめず頑張りぬく力」も小78%、中74%、高66%と多かった。友だちとの協力や努力することの大切さなど、日本の学校が重視してきた項目が上位に並んだ。
 一方、「情報通信技術(ICT)を使いこなす力」の育成を「とても必要」と考える割合は小29%、中23%、高18%。「職業にかかわる専門的な知識」は小25%、中26%、高27%、「物事を批判的にみる力」は小22%、中19%、高27%にとどまった。
 実際の授業のやり方では、集団での討論や探究活動をしているのは小86%、中71%、高51%。他教科と関連づけているのは小70%、中25%、高21%、調べたことの発表などを採り入れているのは小64%、中45%、高35%だった。
 いずれも、2020年度から小中高で順次導入される次の学習指導要領で重視される授業方法だ。小学校より中学、中学より高校で低くなる傾向がみられた。
      ◇
 国が進める教育改革は、教員たちの目にどう映っているのか。最も賛成が多かったのは学級定員の少人数化で、小97%、中96%、高95%だった。次の学習指導要領で重視されている、子どもが主体的に学ぶアクティブ・ラーニングには、小93%、中91%、高82%が賛成と答えた。
 逆に反対が多かったのは教員免許更新制度で、小83%、中81%、高85%が反対。道徳の教科化への反対も、小79%、中76%、高56%と多かった。「6・3・3」の学制改革には、小47%、中49%、高57%が反対だった。
 大学入試制度改革では、大学入試センター試験を廃止し、「大学入学希望者学力評価テスト(仮称)」を導入することなどが決まっている。こうした入試改革には小58%、中62%、高53%が賛成。フリースクールの公認には小67%、中63%、高58%が賛成という意見だった。…

 教員の多忙については、もはやほんとうに政治が解決に乗り出さないと、どうにもならない事態になっている。さすがに行政もそういう認識はもちつつあると思うが、どのように具体化されるのでああろうか?
 さて、教員が子どもにどんな力をつけさせたいかについては興味深い結果。だけど、アクティブラーニングについては、すでにさまざまなこともなされている感じ。教育改革でもとめられているのは、教員がやろうとしていることを支えることだっていうのもはっきりしている感じはあるのだけど。この調査で研究代表を務めた子安潤さんのコメントが重要かな。「教員の置かれた現状や自己像を把握したいと企画した。やりがいを感じながらも、ゆとりを持てていない教員の姿がうかがえる。教育行政は現場の実態を踏まえ、教員の声をもっと政策に生かすべきだ」と。

藤田宙靖「覚え書き」をめぐって

20160512_122200 遅ればせながら、ここのところ憲法雑誌をにぎわしている、藤田宙靖さんの「覚え書き」についての議論をいろいろ追いかけてみる。そこからいろいろ考えさせられることも少なくはない。藤田さんといえば、ボクが学生のころから、名の知れた行政法の先生だったけど。いちばん、よく覚えているのは、国立大学の法人化をめぐる議論があったときに『ジュリスト』で書いた論文。これにはたいへん苦しめられたなあ(苦笑)。なかなかやっかいな人である。
 反論を今月号の世界で樋口さんが、法律時報で水島さんが、反論している。藤田さんの批判の直接の対象の1人である長谷部さんは、新著で反論を書いているそうだ。藤田さんの論文は、いつ読んでも、わかりにくい。そのわかりにくいものへの反論である樋口さんのものを読んでいると、素人にはますますわからない。立憲主義云々という言う前に、法律の具体的な中身に即して、精緻に、意見合憲の議論をすべしということなんだろうけれども、それでの、その議論のすすめ方は、あくまで法の形式と解釈のあり方なわけで、普通の人間は、読んでいていやになることは事実だな。
 だけど、一方で、藤田さんがいうような精緻な議論とまではいかなくても、だけど、あまりにも安易に、戦争法についての議論をすませてはいないかなどについては、たしかに考えさせられるなあ。「立憲主義」という言葉も、じつはそれをもって、どれだけのことを言いえているのか、逆に言えば、その議論で、国民のなかで、どれだけのことを共有することができているのか。
 すでに、法制化から半年以上たち、施行された戦争法。そこにはらむ憲法問題にかかわって、憲法70年を前に、きちんと、整理しておく必要性はありそうな感じ。まじめに勉強しなければと、つくずく感じているところ。時間がないけどねえ。

2016/05/10

“3.11”を忘れない61 その時、『テレビ』は逃げた~黙殺されたSOS~

 3月にテレメンタリ―で放映されたドキュメントを見た。テレビ朝日と福島放送の共同制作で、原発事故のときに半径四〇キロに取材が入らなかった問題の自己検証番組だ。屋内退避指示が出された地域には物資は滞った。テレビにとどけられた膨大なSOS。そのとき、記者たちはさまざまな葛藤をもちながら、テレビは、安全を理由にその現場から「逃げた」のだ……。

0_5 東日本大震災、福島原発事故から5年。当時、福島から多数の「SOS」が様々な形で、我々に届いていた。その多くが、事故直後から、しばらく続いた「屋内退避指示区域」からの悲痛な声。そこで起きていたのは予想もしない命にかかわる混乱だった。しかし我々は、「取材者の安全確保」を理由に、福島県浜通り地域から引き揚げていた。多数の一般住民が取り残されているのに、『テレビ』は逃げてしまった。あの時、何が起きていて、なぜ“テレビは逃げた”のか。

 原発事故というものの重みを今さらながら感じる。と、同時に、遅すぎるとはいえ、こうした反省をこめた番組がつくられるのは、とても大事なことだと思う。取材を再開の際の押し寄せる悲しみに、胸がつぶれる。テレビのもつ、報道のもつ役割を考えさせられる。

http://www.dailymotion.com/video/x3wasx7

NHK世論調査 内閣支持45% 不支持36%

 1日遅れ、NHKの世論調査。

NHK世論調査 内閣支持45% 不支持36%(NHKニュース)

 NHKの世論調査によりますと、安倍内閣を「支持する」と答えた人は先月より3ポイント上がって45%、「支持しない」と答えた人は3ポイント下がって36%でした。
 NHKは、今月6日から3日間、全国の20歳以上の男女を対象に、コンピューターで無作為に発生させた番号に電話をかける「RDD」という方法で世論調査を行いました。調査の対象となったのは1599人で、65%に当たる1036人から回答を得ました。
 それによりますと、安倍内閣を「支持する」と答えた人は、先月より3ポイント上がって45%でした。一方、「支持しない」と答えた人は、3ポイント下がって36%でした。
 支持する理由では、「他の内閣より良さそうだから」が40%、「実行力があるから」が18%、「支持する政党の内閣だから」が17%だったのに対し、支持しない理由では、「政策に期待が持てないから」が47%、「人柄が信頼できないから」が17%、「支持する政党の内閣でないから」が12%となっています。
 安倍内閣の経済政策について尋ねたところ、「大いに評価する」が5%、「ある程度評価する」が44%、「あまり評価しない」が35%、「まったく評価しない」が11%でした。
 消費税の税率を予定どおり来年4月に10%に引き上げることへの賛否を聞いたところ、「賛成」が21%、「反対」が49%、「どちらともいえない」が26%でした。
 熊本地震への政府の対応を評価するかどうか尋ねたところ、「大いに評価する」が10%、「ある程度評価する」が51%、「あまり評価しない」が26%、「まったく評価しない」が6%でした。
 今月、三重県で開催される主要7か国の首脳会議「伊勢志摩サミット」で、成果が期待できると思うか聞いたところ、「成果が期待できる」が13%、「成果は期待できない」が25%、「どちらともいえない」が53%でした。
 今度の参議院選挙で、与党と野党の議席がどのようになればよいと思うか尋ねたところ、「与党の議席が増えたほうがよい」が25%、「野党の議席が増えたほうがよい」が32%、「どちらともいえない」が38%でした。
 今度の参議院選挙に合わせて、衆議院選挙も行う「衆参同日選挙」への賛否を聞いたところ、「賛成」が32%、「反対」が23%、「どちらともいえない」が38%でした。

 安倍内閣の支持率については、いろいろ考えざるをえないなあ。自民党の支持率も。各党の支持率は、自民党が37%、民進党が8.2%、公明党が3.7%、共産党が4.1%、おおさか維新の会が1.3%、社民党が0.6%、「特に支持している政党はない」が35.9%。
 だけども、質問項目に突っ込みがなくて、もう一つ、世論の動きが読み取りづらいものになっている。裏返せば、あまり争点をつくりたくないという思惑も感じるなあ。

2016/05/08

沈まぬ太陽

209423 いよいよ今日からはじまりました! 1回目は、十分おもしろかった。映画と違い、たっぷり描きこめますし。恩地委員長の組合が何にとりくもうとしていたのかがていねいに描かれます。期待だなあ。
 番組は冒頭は、御巣鷹のあの事故からじはじまります。それだけで、ボクの世代は緊張します。85年のあの事故は、ボクは印刷工場にいました。新聞記者でした。
 そして、山崎豊子さんのことについて思いめぐらします。やっぱり、この人がきりとる時代は、何とも言えない重みがあります。
 今後が楽しみです。

3歳児、おなかすいて盗んだ 両親は借金背負い不在

 うーん。子どもの貧困についての朝日の記事。

3歳児、おなかすいて盗んだ 両親は借金背負い不在(朝日新聞)

■子どもと貧困 頼れない親
 万引きで補導されたのは3歳の保育園児だった。2012年春、西日本のスーパーマーケット。ズボンとシャツのポケットにあめとチョコを詰め込み、背中にロールパンの袋を隠していた。
 数カ月前から児童相談所(児相)が「経済困窮によるネグレクト(育児放棄)」の疑いで見守っていた家庭の次男。「一度にたくさん盗んでいるからこの子は初犯じゃない。食べさせて、きつく叱ってください」。警察官は母親(43)に言った。
 5歳上の長男、4歳上の長女も万引きでの補導歴が複数あったが、次男が補導されたのは初めてだった。
 トラック運転手の父親(50)は仕事で深夜まで帰らず、泊まる日も。母親は家政婦として住み込みで働き、ほぼ子どもだけでアパートで暮らしていた。
 料金滞納でガスは年中不通。水道、電気もよく止まった。子どもたちの食事は1日15分ほど戻る母親らが用意したカップ麺やそうめん。空腹を満たすため万引きした。小学校を休みがちになり、午前1時ごろまで遊ぶ日もあった。
■児相に通報度々
 一家がこんな状態になったのは、父親が連帯保証人になっていた友人の借金を数年前に背負ったのがきっかけだった。給料はほぼ返済に充て、母親もパートで働いたが、家計をうまくやりくりできず、ヤミ金融から借りてしのいだ。
 「力になる」と話す友人の女性にも、母親は金を借りた。半年ほどすると家の手伝いを強要されるようになり、11年春から友人宅に住み込み始めた。ヤミ金からの厳しい取り立てに追われ、「この人に頼って返済し続けないと家族を守れない」と思い詰めていた。
 1年余りたって、不登校気味の子どもたちを心配した小学校が役所に連絡。児相職員が月に一度は家庭訪問し、改善を求めたが、母親は「子どもの面倒は見ている。私たちが育てる」と主張し続けた。その後も「外で子どもが1人で遊んでいる」「大人の姿がなくて心配」と近所から通報が相次いだ。
 13年に入り、家賃滞納で子どもたちは引っ越した。転校先の小学校が無断欠席を心配して役所に連絡。職員が家を訪ねると両親は不在で、食事も与えられていなかったため児相に連絡し、一時保護された。
■母子一緒がいい
 子どもを児童養護施設に入れることも打診されたが、二度と一緒に暮らせなくなるのではないかと心配した母親が固辞した。生活保護も考えたが、時間がかかると聞いてやめた。「現状では家族まるごと支援する方法はない」と言われ、離婚して、子どもと母子生活支援施設に入った。…

 底が抜けた貧困の実態。親の雇用の不安定。しかし、その困難を救う制度がないなかで…。追いつめられる親子、家族。誰かさんが好きな家族が立たされた。
 総合的な支援の重要性。それはやはり国の、政治の責任なんだけれども。

 

2016/05/05

帰省と介護と

13087816_1077562385637839_704428413 写真は実家の猫。怖いくせに、ボクをいろいろ観察しに近づいてきます。可愛いですね。
 昨日、今日は、奈良の実家に、母親の面倒を見に帰省です。掃除をしたり、食事をつくったり、まあ、そんなに東京にいるときの休日とは変わりませんが(笑い)。
 いろいろ家で荷物を整理をしていて、中学のときにアルバムと遭遇。はじめてデートした女の子の写真に目が行きますね。やっぱり。もう亡くなっちゃいましたが。


こどもの日 母親グループが安保法反対の集会

たしかにこういう動きはとっても励まされます。

こどもの日 母親グループが安保法反対の集会(NHKニュース)

 安全保障関連法に反対する母親のグループが、5日のこどもの日に合わせ、東京の新宿駅前で法律の廃止を訴えました。
 集会は、集団的自衛権の行使を可能にする安全保障関連法に反対する母親のグループ「安保関連法に反対するママの会」が、5日のこどもの日に合わせて開きました。
 東京の新宿駅前には主催者の発表でおよそ500人が集まり、自衛官の息子がいる北海道の母親が「もし息子に何かあったら誰が責任を取ってくれますか」などと訴えました。
 また、絵本作家の浜田桂子さんが「戦争はさせない、戦争はしない、誰の子どもも殺させない」という自作の詩を読み上げました。
 会場では参加者がその場で書き込んだ「子どもたちに平和を」といった内容のメッセージも展示されました。
東京・板橋区から参加した30代の母親は「1歳の子どもがいるので、どうしても参加しなくてはと思い、この場に来ました」と話していました。

 この運動もいろいろ議論は成り立つけど、一つの大きな契機になったことも事実。うん。

 と同時にね、今年の憲法記念日からの一連の発言のなかで、憲法学者の発言の少なさはちょっと気になります。新聞やテレビだけでなく、いろいろな集会でも憲法学者って少なくない? しかもね、いろいろな議論は、やっぱり、憲法学的には、ちょっとまずいんではないのって発言が、政治的に重要な人からも結構あるしなあ。いろいろ、自分なりに考えるGW。

2016/05/04

改憲署名 賛成派700万筆集める 氏子を動員

 ただ、たしかにこうした改憲の運動は、非常に狭いことは事実。日本会議が前面にたち、行動右翼がひっぱる? だから過大評価の必要はない。たぶん、広範な運動にはならないだろうし。

改憲署名 賛成派700万筆集める 氏子を動員(毎日新聞)

 憲法記念日の3日、改憲を訴える団体や護憲を掲げる団体が全国各地でイベントや集会を開いた。夏の参院選の結果次第では憲法改正が政治日程に上る可能性もあり、公布70年の節目で憲法を巡る論議が熱を帯びている。
 憲法改正を目指す団体「美しい日本の憲法をつくる国民の会」は東京都内でイベントを開き、全国で同日までに700万2501筆の改憲賛同署名を集めたと発表した。署名活動の現場を取材すると、地域に根づく神社と氏子組織が活発に動いていた。
 地元で「弁天さん」と呼ばれ親しまれている福島県二本松市の隠津島(おきつしま)神社は毎年正月、各地区の氏子総代を集めてお札を配る。だが2015年正月は様子が違った。神事の後、安部匡俊(まさとし)宮司(62)がおもむろに憲法の話題を持ち出した。「占領軍に押しつけられた憲法を変えなくてはいけない」。宮司は総代約30人に国民の会の署名用紙を配り、「各戸を回って集めてほしい」と頭を下げたという。
 総代の一人としてこの場にいた男性は「違和感があった」と振り返る。それでも地区約30戸を1軒ずつ回って「よく分からない人は署名しないで」と前置きして説明。5人が署名した。「前置きがなければ10人はいったと思う」と話す。
 安部宮司は今年3月、取材に「福島県神社庁からのお願いで県下の神社がそれぞれ署名を集めている。総代が熱心に回ってくれた集落は集まりが良かった。反対や批判はない」と話した。隠津島神社の氏子は約550戸2000人で世帯主を中心に350筆を集めたという。
 氏子たちの反応はさまざまだ。「現憲法では国防が不十分なので応じた」(40代男性)という一方で、「憲法はこのままでいいと思うので署名をしなかった」(70代男性)。
 ネット上にも全国各地から「神社から署名が回ってきた」などの声がアップされ、今年正月には東京都内の神社が境内に署名用紙を置いて話題になった。全国で氏子組織が動いているのかなどについて、全国の神社を統括する宗教法人「神社本庁」(東京都)は取材に「国民の会に協力しているが、詳細は分からない」と説明。国民の会は「各団体、各地域で一番やりやすい方法で集めてもらっている」としている。
 福島・隠津島神社の別の氏子総代は言う。「地元の人が選挙に出ると地縁血縁で後援会に入らざるを得なくなる。署名集めもそれと似ている。ましてや神様からお願いされているようで、断りづらい面があったと思う」…


 記事では直接的にあ、「これは請願署名ではない。国民投票という大空中戦で投票を呼びかける名簿になる」という関係者の発言をのっけている。署名した1000万人に2人ずつ声かけをさせれば、改正に必要な過半数の3000万票に届くと計算する。署名した1000万人に2人ずつ声かけをさせれば、改正に必要な過半数の3000万票に届くと計算するというわけだ。右派の力は確保しておきたいし、求心力もたもっておきたい。それが保守勢力の強い行動力となっているのは事実だから。いろいろな狙いを秘めながら、あえてこの駒もちゃんと配置をする。矛盾を抱え込む覚悟で?

 賛同署名は、改憲の具体的な内容をこれまで明確にしてこなかった。だが、3日の国民の会のイベントでは、大災害や有事で人権保障や三権分立などの憲法秩序を一時停止できる緊急事態条項の新設を主要テーマとすることを決めたそうだ。これまた注目しておく必要はある。

「自衛隊は違憲と思われたままでよいのか」 安倍首相

 昨日の憲法記念日についての報道はいろいろあっておもしろい。地方版の世論調査なども注目されるなあ。それだけに、たぶん改憲派も必死にならざるをえにのだろうしなあ。桜井さんたちの憲法集会。安倍首相がわざわざメッセージ。

「自衛隊は違憲と思われたままでよいのか」 安倍首相(朝日新聞)

■安倍晋三首相
 今の憲法には「自衛隊」という言葉はありません。昨年6月に朝日新聞が行った調査によれば、憲法学者の約7割が自衛隊は違憲の可能性があるとしていますが、その一方で自衛隊は創設されてすでに60年あまりが経過し、昨年1月の世論調査によれば、国民の9割以上が自衛隊を信頼していることが分かります。こうした中で本当に、自衛隊は違憲かもしれないと思われているままでよいのかということは、国民的な議論に値するものだと思います。
 私自身も本日お集まりの皆さんと手を携えて、新しい時代にふさわしい憲法を自らの手でつくり上げる、その精神を広めていくための取り組みに力を尽くして参りたいと存じます。(憲法改正を訴える「公開憲法フォーラム」に、自民党総裁として寄せたビデオメッセージで)

 安倍さんがここまでいうのなら、うけてたたないとなあ。国民の多数は改憲反対だ。
 一方で、昨日の全国憲の議論もそうだけど、自衛隊は合憲だという議論もひろがっている。そのことを中軸にしたい憲法研究者もいる。そのなかで、そういう人たちと、いっしょに戦争法廃止をかかげていくわけだし、安倍改憲反対についても共同をひろげないといけない。しっかりした議論も必要。その論理を自覚的に考えないとなあ。

2016/05/03

分断社会を終わらせる 「だれもが受益者」という財政戦略

3 ボクは経済学はまったくの素人なので、正直言って、最近人気の井出さんたちのこの議論をどうけとめればいいのか、よくわからないところがある。たしかに、これまでの「救済型の再分配」が分断をもたらしたなどの、指摘はそのとおりだと思う。そうした分断の罠は、自己責任論を強め、強迫の政治へとつながっていく。そのあたりの社会分析は秀逸。必要性原理にもとういての社会保障の構築というものも納得するところも多いから、ひきつけられるのだと思う。ただ、読んでいて、強い、新しい議論として引き込まれるという感じではないんだよなあ。むしろ、なぜ、そうした財政運営がされてきたのかについて、ともすれば国民意識のや気質の問題にされていて、大企業の利害やそれをうけての政治的な思惑などがなかなか出てこないので、ともすれば、大企業のあくなき利潤追求という動因というものが、すごく免罪される感じがするのだけどどうなんだろうか? へたをすれば、いかに増税への反発を避けるのかということが先に立って、増税が必然のように読めてしまうのだ。分配にしろ、再分配にしろ、そこに大企業の資本蓄積の論理がつらぬいていないのか? ちょっと警戒してしまう。魅力的な議論であることは認めるのだけど、そういうことを考えると、なかなか違和感を拭い去れないなあというのが読後感。いずれにしても、もうちょっと勉強しないとなあなどなど。

NHK世論調査 憲法改正「必要」27% 「必要ない」31%

 NHKの世論調査も興味深いものがある、

NHK世論調査 憲法改正「必要」27% 「必要ない」31%(NHKニュース)

 3日は憲法記念日です。NHKの世論調査で今の憲法を改正する必要があると思うか聞いたところ、「改正する必要があると思う」は27%、「改正する必要はないと思う」が31%、「どちらともいえない」は38%でした。
NHKは先月15日から3日間、全国の18歳以上の男女に対し、コンピューターで無作為に発生させた番号に電話をかけるRDDという方法で世論調査を行い、2425人のうち62.8%に当たる1523人から回答を得ました。なお、地震活動が続いているため、熊本県では調査を行わず、大分県では調査を途中で取りやめました。
憲法の改正
 今の憲法を改正する必要があると思うか聞きました。
 「改正する必要があると思う」が27%、「改正する必要はないと思う」が31%、「どちらともいえない」が38%でした。
 去年の同じ時期に行った調査と比べると、「改正する必要がある」は、ほぼ同じ割合だったのに対し、「改正する必要はない」は増え、「どちらともいえない」は減りました。
 NHKは平成19年からことしまで、合わせて5回、同じ質問を行っていますが、憲法を「改正する必要はない」と答えた人の割合は、今回、最も多くなりました。
 憲法を「改正する必要があると思う」と答えた人に理由を聞いたところ、「日本を取りまく安全保障環境の変化に対応するため必要だから」が55%と最も多く、「国の自衛権や自衛隊の存在を明確にすべきだから」が20%、「アメリカに押しつけられた憲法だから」と、「プライバシーの権利や環境権など、新たな権利を盛り込むべきだから」がそれぞれ8%でした。
 憲法を「改正する必要はないと思う」と答えた人に理由を聞いたところ、「戦争の放棄を定めた憲法9条を守りたいから」が70%と最も多く、「すでに国民の中に定着しているから」が11%、「憲法の解釈や運用に幅を持たせればよいから」が10%、「アジア各国などとの国際関係を損なうから」が4%でした。
憲法9条 集団的自衛権
 「憲法9条」について、改正する必要があると思うか聞きました。
 「改正する必要があると思う」が22%、「改正する必要はないと思う」が40%、「どちらともいえない」が33%でした。
 3年前の同じ時期に行った調査では、憲法9条について改正が「必要」という人と「必要はない」という人の割合はほぼ同じ程度でした。その翌年のおととしからは、それぞれ「必要はない」という回答が「必要」という回答を上回っています。
 憲法9条を「改正する必要があると思う」と答えた人に理由を聞いたところ、「自衛力を持てることを憲法にはっきりと書くべきだから」が55%、「国連を中心とする軍事活動にも参加できるようにすべきだから」が23%、「自衛隊も含めた軍事力を放棄することを明確にすべきだから」が10%、「海外で武力行使ができるようにすべきだから」が5%でした。
 憲法9条を「改正する必要はないと思う」と答えた人に理由を聞いたところ、「平和憲法としての最も大事な条文だから」が65%、「改正しなくても、憲法解釈の変更で対応できるから」が15%、「海外での武力行使の歯止めがなくなるから」が12%、「アジア各国などとの国際関係を損なうから」が4%でした。
 ことし3月、安全保障関連法が施行され、日本が集団的自衛権を行使することが可能になったことについて賛成か反対か質問したところ、「賛成」は25%「反対」は27%、「どちらともいえない」は40%でした。
立憲主義
 今の憲法の基本的な考え方である「立憲主義」について聞きました。
 「政府の権力を制限して国民の人権を保護する」という立憲主義を知っていたかどうか尋ねたところ、「知っていた」が16%、「ある程度知っていた」が37%、「あまり知らなかった」が30%、「まったく知らなかった」が11%でした。
 NHKはおととしも同じ項目の調査を行っていますが、立憲主義を「知っていた」「ある程度知っていた」という人の割合はいずれも増加しています。
 憲法解釈や憲法改正を議論するにあたって、立憲主義の考え方を重視すべきかと思うか聞いたところ、「重視すべきだ」が69%、「重視する必要はない」が12%でした。これはおととしの調査結果とほぼ同じ程度で、回答したおよそ7割の人が「立憲主義を重視すべき」だと考えていることが分かりました。
憲法を考えたり話し合う機会
 ふだん、憲法について考えたり話し合ったりすることがどの程度あるかを聞きました。
「よくある」が5%、「ときどきある」が36%、「あまりない」が38%、「まったくない」が15%で、合わせて半数以上が「ない」と答えました。
 こうした機会を増やしたいと思うかどうか聞いたところ、「大いに増やしたい」が10%、「ある程度増やしたい」が50%。「あまり増やしたくない」が24%、「まったく増やしたくない」が6%で、憲法について考えたり話し合ったりする機会を増やしたいと考える人が回答の6割に上ることが分かりました。…

 顕著な傾向が憲法についてはあらわれている感じだな。

憲法記念講演会 2016年

13083126_1076194012441343_66228024213165823_1076194042441340_489674413 今日は、有明までいかず、こちらです。全国憲法研究会の講演会。第一の目的は石田勇治さん(東京大学教授)の「ヒトラーと現代ドイツ」を聞きに。石田さんは同い年なんだよなあ。おまけに、予備校の同級生(笑い)。いや今日の話もおもしろかったし、精度の抜群。昨年だされた『ヒトラーとナチス・ドイツ』をコンパクトにした話だったけど、そもそも、ナチスは、多数の支持でできたわけではないこと、むしろ、ヒンデンブルグの大統領緊急令を使った政権運営=大統領内閣で、その権力を集中してきたことなどをなどをわかりやすく明快に話をされていく。それが、どのように戦後考えられてきたのかという話も興味深い。いまの日本の民主主義をめぐる音大を考えるうえでもとても大事な話だったと思う。
 後半は、木村草太さん(首都大学東京)の「集団的自衛権の三国志演義―赤壁の戦いから2015年安保法制へ」。うーん、木村さんの仕事のすべてを否定するつもりはないけど。今日の話は、ちょっとね。そもそも、集団的自衛権を三国志にたとえ、魏=集団的自衛権推進派、蜀=集団的自衛権は認めないが個別的自衛権を認める派、呉=個別的自衛権も違憲派としてしまい、主戦場が呉と蜀たたかいとしているところも、赤壁のたたかいを引き合いにだしながら、ちょっとちがうんじゃって突っ込みたくなるけど、いろんな議論の取り上げ方が、ちょっと極端で、その真ん中に、長谷部さんの議論がある感じになっていて。いやはや、どうなっているだろうなあ。なかなか、憲法も、理論的なレベルの問題を扱うのは難しいが、こんな議論をしてしまうと、安倍さんたちを反知性主義って言いにくくなってしまう感じがする。

 終わった後は、結局、憲法ぐるーぷ3人で、若干交流(笑い)。

2016/05/02

保育士・介護士 賃上げしても埋まらぬ格差 厚労省調査

 東京新聞より。

保育士・介護士 賃上げしても埋まらぬ格差 厚労省調査(東京新聞)

 低賃金が社会問題化している保育士と介護士は、厚生労働省による各職種の月収調査でも下位に低迷している。低賃金に過酷な労働条件が加わって離職率が高く、人手不足が待機児童問題や介護サービスの低下の一因になっている。政府が表明した保育士・介護士の賃上げが実現しても、他の職種との賃金格差はほとんど埋まらず、抜本的な待遇改善にはつながらない見通しだ。
 厚労省は、各職種の賃金実態に関する「賃金構造基本統計調査」を毎年実施。百二十九職種を対象に勤続年数などに応じた賃金を公表している。
 今年二月発表の二〇一五年調査に基づいて順位を付けると、残業代などを含めた平均月収は保育士が二十一万九千二百円で、下から十番目の百二十位。介護士は二十二万三千五百円で百十七位だった。全職種の平均月収は三十三万三千三百円で、保育士と介護士はともに約十一万円下回る。
 こうした実態を踏まえ、三月に当時の民主、維新と共産、社民、生活の野党五党は、保育士らの処遇改善に関する法案を衆院に共同提出した。計約四十七万人の保育士や幼稚園教諭らの月給を一人当たり平均五万円引き上げる内容で、約二千八百四十億円の財源が必要となる。
 介護職や介護施設の事務員らの賃金を一人当たり月一万~六千円増やすための法案も同じ野党五党が三月に共同提出したが、衆院厚労委員会で与党の反対で否決された。
 一方、政府は今月中にまとめる「ニッポン一億総活躍プラン」に保育士・介護士の待遇改善策を盛り込む方針だ。安倍晋三首相は四月末、保育士について「新たに2%の処遇改善を行う」と人事院勧告分を含めて約一万円引き上げる方針を表明した。介護士に関しても同程度の賃上げを行う考えを明らかにした。
 ただ、方針通りに賃上げが実現しても、厚労省調査での給与水準はいずれも百十位台にとどまる。……

 いかに、自民党の案は、実態と乖離しているかがよくわかる記事。財政を口実に、問題に正面から向き合わないのが自民党のいまの姿勢。このことも、大きな問題にしていかないとなあ。

9条「変えない」が増 安保法影響か 朝日新聞世論調査

 朝日の憲法世論調査。これも重要。

9条「変えない」が増 安保法影響か 朝日新聞世論調査(朝日新聞)

 憲法記念日を前に朝日新聞社が実施した憲法や政治についての全国世論調査(郵送)によると、憲法を「変える必要はない」が昨年3月の調査の48%から55%に増え、「変える必要がある」は昨年の43%から37%に減った。憲法9条についても「変えない方がよい」が昨年の調査の63%から68%に増え、「変える方がよい」は27%(昨年の調査は29%)だった。
 憲法9条については、第2次安倍政権が発足した後の2013年3月以降の推移をみると、「変えない」の増加が目立つ。今回は男女ともに「変えない」が昨年より増え、20代以外のすべての年代で「変えない」が増加した。
 「変えない」と答えた人に理由を一つ選んでもらうと、「戦争を放棄し、戦力を持たないとうたっている」52%▽「今のままでも自衛隊が活動できる」35%▽「変えると東アジア情勢が不安定になる」11%の順だった。このうち「戦争を放棄し……」と答えた人は13年3月の調査では回答者全体の25%だったが、今回は35%まで増えた。
 調査からは、昨年9月に成立した安全保障関連法の影響もうかがえる。
 安保関連法の賛否は「賛成」34%、「反対」53%。同法が憲法に「違反している」は50%、「違反していない」は38%だった。ここで安保関連法に「反対」とした人で、9条を「変えない方がよい」は93%、同法が憲法に「違反している」とした人で「変えない方がよい」は83%と、こちらも圧倒的多数に上った。
 加えて、同法に「賛成」とした人でも、「変えない方がよい」は35%と一定数おり、9条改正反対派を押し上げているようだ。
 自衛隊については、憲法に「違反していない」が69%で、「違反している」の21%を大きく上回った。自衛隊が憲法に「違反している」と答えた人でも、9条を「変える方がよい」は29%で、全体の数字とほぼ変わらなかった。……

 安倍さんは、おとといも、9条改憲をぶちあげていた。国会答弁で、「7割の憲法学者が『憲法違反の疑いがある』と自衛隊に対して疑いを持っている状態を無くすべきではないか、という考え方もある」と言っていたけど、それは国民には支持されてはいない。ただ、だからと言って、内閣支持率が落ちているわけではないのだが。それだけに、選挙に向け、何を問い、議論するのかが大事になっているのだけど。

安倍政権下の改憲反対56% 64%が地震対応評価、世論調査

 共同通信の世論調査。1日遅れでクリップ。

安倍政権下の改憲反対56% 64%が地震対応評価、世論調査(共同通信)

 共同通信社が29、30両日に実施した全国電話世論調査によると、安倍晋三首相の下での憲法改正に「反対」が56・5%で「賛成」の33・4%を大きく上回った。熊本、大分両県で相次いでいる地震への安倍政権の対応には「評価する」「どちらかといえば評価する」の合計が64・5%に上った。内閣支持率は48・3%で、3月の前回調査48・4%から横ばい。不支持率は40・3%だった。
 首相は9条を含む憲法改正を目指し、夏の参院選で改憲勢力拡大を図る意向を示しているが、根強い反対論が政権戦略に影響を与える可能性もある。

 参院選に向けて野党が統一候補を出すことについて「評価する」「どちらかといえば評価する」の合計は52・6%。「評価しない」「どちらかといえば評価しない」の合計は39・1%。参院選で投票先を決める際に、集団的自衛権の行使を可能にする安全保障関連法を判断材料にするかどうかについて「する」は59・5%、「しない」は35・3%。
 なるほど、安倍改憲か戦争法廃止かは、選挙の大きな争点であるということに確信を持つ必要があるなあ。

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