自民が第6次提言を了承 給付型奨学金など盛り込む
おととい出たものだけど、貧困対策が目玉だそうだ。
自民が第6次提言を了承 給付型奨学金など盛り込む(教育新聞)自民党の教育再生実行本部は4月4日午前に、第6次提言をまとめた。貧困の連鎖を断ち切るために、大学などへの進学を支援する給付型奨学金の創設、特別支援教育では高校の通級指導の制度化などを盛り込んだ。同日午後には、同本部の幹部らが首相官邸を訪れ、提言書を安倍晋三首相に手交した。財源は、今年度の補正予算を充てたい考えだ。
同本部は、▽格差克服のための教育部会▽特別支援教育部会▽教育環境整備部会▽高等教育部会――の4部会で提言を示した。これらをまとめて第6次提言とした。
格差克服のための教育部会では、貧困家庭を対象にした給付型奨学金の創設を打ち出した。大学や専門学校などへの進学のために借りた奨学金の返済苦問題が、背景にある。初等中等教育段階では、就学援助制度の対象範囲を広げる。
特別支援教育部会では、専門教員の増加を掲げた。発達障害などの子どもたちが増えるなか、特別支援に対応する教職員定数の改善を求めたほか、特別支援教育支援員の配置も促進する。
教育環境整備部会は、私立学校の耐震化を進めるよう求めた。私立学校の耐震化は8割程度で、国公立学校に比べて進んでいないのが現状。あわせて、ICT機器の拡充も示された。
高等教育部会は、専門職大学院の充実を訴えた。
自民党関係者によれば、給付型奨学金について「安倍首相は検討したい」と前向きな姿勢を示したという。
また同本部の本部長を務める渡海紀三朗衆院議員が自民党本部で会見を開き、提言の趣旨などを説明。
同氏は4月に提言を取りまとめたことについて、「政府の教育再生実行会議が5月に提言案について議論すると聞いている。これに合わせて、党として方向性を示したかった」と語った。
結局、全体が競争力強化ということに彩られているわけで…。そのうえで、貧困対策は切れ目もなくといいつつも、そこで、やろうというのは、全体の教育予算を底上げすることではなく、小刻みに、重点政策をつくるというもの。当然、主には所得制限をつけてくるのだと思う。となると、分断とスティグマが使われ、自己責任も強化されるという構造か。決して、ユニバーサルな政策は展開しない。教育の分野こそ、ほんとうはそれが必要なのに。
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