司馬遼太郎思索紀行 この国のかたち 第2集 “武士”700年の遺産
こういう番組には、ちょっと驚いてしまう。
日本、そして日本人とは何か?作家・司馬遼太郎の作品『この国のかたち』を通して、現代の日本人へのメッセージを読み解くシリーズ。
第2回のテーマは、“武士”。司馬が注目したのは、鎌倉時代の武士が育んだ、私利私欲を恥とする“名こそ惜しけれ”の精神だった。それは、武家政権が拡大する中で全国に浸透、江戸時代には広く下級武士のモラルとして定着したという。そして幕末、司馬が「人間の芸術品」とまで語った志士たちが、この精神を最大限に発揮して維新を実現させた。明治時代に武士が消滅しても、700年の遺産は「痛々しいほど清潔に」近代産業の育成に努めた明治国家を生みだす原動力となった。それが続く昭和の世に何をもたらし、どのように現代日本人へと受け継がれたのか-?「名こそ惜しけれ、恥ずかしいことをするな」。グローバリズム礼賛の中で忘れ去られようとしている日本人独自のメンタリティに光を当てる。
明治の時代を美しいと、天までもちあげ、その精神の原型を、鎌倉以来形成された武士の精神と…。ほとんど、滑稽としか、ボクには思えるのだけど。そして、司馬さんの極端なこういう主張が、番組になってしまうのがいまのNHKなのか?
それども、明治に比して、あの戦争に向かう日露戦争以降の歴史は否定する。戦後の民主主義を認め、そのための個の確立を説く。うーん。
総じて、そういう精神のありようの説き方が、いまの自己責任論を原型をなしている。そんなことのほうが、ボクには気になったのだけど。自己責任論は、なかなか根深いのかもしれないかあ。
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