新福祉国家構想と「無償教育の漸進的導入」
今日も昨日にひきつづき、午前中は無償化科研。後藤さんの表題の講演。高校や大学生の子どもをもつ勤労世帯の所得などの分析からはじまる。そこには何よりも、雇用の不安定化と収入の低下化ある。それにとどまらず、公租公課が増大している。そのうえに高学費はまともに家計を直撃する。うーん、たしかに。
しかし、日本の社会保障の制度は、そういう貧困に対しては、基本、生活保護しかない。では、捕捉率が20%前後しかない生活保護を利用していない世帯には、まともな支援策がないということ。そういう政策的な問題がある。
貧困が進む中あらわになる、日本の賃金依存度の高い構造、社会保障の構造が浮き彫りになるなかで、ではどのようにそれを充実させるのかの原則などが提示される。
やっぱり年に何度かは後藤さんの話を聞かないとねえ。あたまが整理されるのです。
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コメント
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日本の社会保障の制度は、そういう貧困に対しては、基本、生活保護しかない。では、捕捉率が20%前後しかない生活保護を利用していない世帯には、まともな支援策がないということ。そういう政策的な問題がある。
これが主訴なのだというのであれば、生活保護を利用していない世帯の中で、生活保護受給額よりも、収入の少ない世帯というのは、どの程度あるのか、というのがキャリアコンサルタントから見た、社会保障制度そのものに対する本質的な見立てそのものではないかとも見受けられますよね。
これを自ら解決するためには、最低賃金水準を底上げすることで、生活保護受給額よりも低い状態を解消することを解決すべき課題でもあるのだとするならば、これを勘違いして、生活保護受給額そのものを低下させようとすること自体が、根本的な誤りであることは、誰が見ても明らかなことであることは言うまでもありませんが、このような勘違いを引き起こす根本的な要因そのものこそが、私たち日本人にとっての極めて重大な構造的欠陥であり、これが拡大することで構造的アノミー現象と呼ばれる空洞化を引き起こし、この結果として、一億総懺悔により滅び去った戦前の日本と同様の前科を、自ら招き入れてしまうことになるのは誰が見ても明らかなことであることは間違いありませんが、このような勘違いそのものこそが、自らは生きていけなくなるのではないかという不安や葛藤が、この責任から逃れてでも、自らの権力欲に溺れた一部の権力者にしがみつき、一億総懺悔による共犯者となることを、自ら選択し、これにまんまと騙された私たち日本人もまた、自ら招きいれようとしたのだということにこそ、良く肝に銘じておく必要があることだけは、留意すべきことであることは言うまでもありませんね。
投稿: asa | 2016/01/31 19:40