被災地:教育に貧困影響 「父が非正規・無職」倍増
うーん。5年を前に、十分に考え切れていない、追求しきれていない課題の多さに、愕然とはする。
被災地:教育に貧困影響 「父が非正規・無職」倍増(毎日新聞) 23時間前東日本大震災で被災した子どもたちの学習を支援している公益社団法人「チャンス・フォー・チルドレン」(本部・兵庫県西宮市)は30日、被災地の子どもの貧困や教育格差の実態を調査した「被災地・子ども教育白書」を発表した。震災後、父親が「非正規労働か無職」である割合が倍増し、経済的理由で大学進学をあきらめざるを得ないと考える子どもが目立つなど、震災による経済的ダメージが教育に影響を与えている実態が浮かんだ。
調査は2014年5〜9月に実施。同法人が支援に関わるなどした被災家庭2338世帯から回答を得た。大震災の被災地で、これほど大規模な子どもの教育環境に関する調査は初めてという。
白書によると、父親が契約社員などの非正規労働か無職の割合は13.1%で、震災前の6.3%に比べ約2倍になった。逆に正規労働は9・4ポイント減の78.5%に落ち込んだ。世帯所得が250万円未満の割合は36.9%で、震災前に比べ8.5ポイント増えた。
理想とする進路を中学3年生に尋ねたところ、56.2%が「大学以上(大学、大学院)」と回答。しかし「現実的には、どの学校まで行くことになると思うか」との質問に「大学以上」と答えた割合は44.3%にとどまり、11.9ポイントの開きがあった。その理由に「経済的な余裕がない」を挙げたのは13.4%。国が全国の親子を対象に11年度に実施した同種の意識調査で、現実的な進路を選ぶ理由に「経済的理由」を挙げた割合は4.3%しかなく、被災地の子どもたちが自分の希望に反し、経済的理由から現実的な進路選択を迫られる割合が高まった。
一方、不登校の経験がある中高生を世帯の所得別でみると、年収100万円未満世帯が最も高い17.9%で、低所得世帯ほど高かった。「安心して過ごせる居場所がないと感じたことがある」「自殺をしようと思ったことがある」と回答した割合も、低所得世帯ほど高い傾向がみられた。
同法人の今井悠介代表理事は「震災の影響は学習面だけでなく生活のさまざまな面に及び、要因も家庭の経済状況や人間関係など複数が絡み合っている。教育機会を保障するための給付型奨学金の充実や子ども専門のソーシャルワーカーの制度化など、国や自治体、地域が連携した支援が必要だ」と指摘する。
白書についてはここ。
いろいろ調べないとなあ。
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