女子大生風俗嬢 若者貧困大国・日本のリアル
FBで何人かの人が書き込んでいるので、ボクも感想を。最初に言っておけば、このような本が成立してしまういまの社会というものの酷さというものを考え込んでしまう。なんと感想を書けばいいのかを考え込んでしまう。この手の本は、読んでいるほうもうちのめされてしまう。うーん。鈴木大介さんのような、よりそってしまうというものではない。むしろ著者の中村さんは、かなり距離をおきつつ淡々と書いている。だけど、中村さんの本はやっぱり、ある意味で、現実のある側面を的確にきりとっていて、嘘はないと思う。そして、それが必然的に、高学費と、奨学金という貧困ビジネスと、親子の雇用の不安定という問題に向かっていく。ほんとうに酷い社会だ。絶望という言葉も使ってはいけないという思えるほど、先の見えない不安定さのなかで生きるということの意味も考えさせられる。希望という言葉も情けない。では、どうすればいいのか。
この本では、そこは描かれていないが、それでも彼ら、彼女らは、したたかに生きている。その彼ら彼女らとともに、ボクらはどう生きていくのかということ。ある意味ではあってはならない世界。だけど、その外の世界の酷さを考えると、ともに生きるというのは、彼ら彼女らの選択や思いに即しながら、ともに考えながら、生きるということなのだろうけれども。あまりにも重い現実の課題をボクらも背負わなければならないということ。うーん。
« 全基地返還で経済効果3.5兆円 友知沖国大教授が試算 | トップページ | 明日へ »
「教育」カテゴリの記事
- 「新ジャポニズム 第2集 J-POP“ボカロ”が世界を満たす」(2025.03.16)
- 保育士配置、4歳児「最適15人」 半数が「新基準不十分」(2025.03.15)
- 『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』(2025.03.11)
- 日本学術会議 国から独立した法人とし財政支援行う法案決定(2025.03.07)
- 家事「夫も妻も同じように行うべき」初の半数超 日経郵送世論調査(2025.03.04)
「読書」カテゴリの記事
- 『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』(2025.03.11)
- 絵本作家のいわむらかずおさんが逝去 フジテレビ労組、組合員が急増 専務が労組とのやり取りで辞意表明(2025.01.23)
- いのち・人権・平和、 響きあう想いをことばにのせて 落合恵子 × 藤井克徳(2025.01.22)
- 「『オールドなもの』への敵意──左右対立の消失と新たな争点」、【詳細】内乱首謀した疑いで拘束 ユン大統領 取り調べ終了(2025.01.15)
- 孫来襲、2月号ができています。(2024.12.30)
「政治」カテゴリの記事
- 「続 薬禍の歳月 薬害サリドマイド事件60年」(2025.03.18)
- 「新ジャポニズム 第2集 J-POP“ボカロ”が世界を満たす」(2025.03.16)
- 保育士配置、4歳児「最適15人」 半数が「新基準不十分」(2025.03.15)
- 戦後最大の生活保護減額は違法、京都訴訟で逆転 6件目の高裁判断(2025.03.13)
- 78歳父親に執行猶予付いた有罪判決 “被告だけ責めるのは酷”(2025.03.12)
「経済」カテゴリの記事
- 「続 薬禍の歳月 薬害サリドマイド事件60年」(2025.03.18)
- 「新ジャポニズム 第2集 J-POP“ボカロ”が世界を満たす」(2025.03.16)
- 保育士配置、4歳児「最適15人」 半数が「新基準不十分」(2025.03.15)
- 戦後最大の生活保護減額は違法、京都訴訟で逆転 6件目の高裁判断(2025.03.13)
- 78歳父親に執行猶予付いた有罪判決 “被告だけ責めるのは酷”(2025.03.12)
「若者」カテゴリの記事
- 「日本人がなぜ? ミャンマー“国際特殊詐欺”の闇」(2025.03.06)
- 家事「夫も妻も同じように行うべき」初の半数超 日経郵送世論調査(2025.03.04)
- 大学統廃合答申 「空白地域」生まぬよう(2025.03.03)
- 大学生、物価高で「お金に悩み」 生協の生活実態調査(2025.03.02)
- ゼレンスキー氏「ウクライナに耳を傾けて」、会談決裂から一夜明け(2025.03.01)
コメント