人が人のなかで生きてゆくこと―社会をひらく「ケア」の視点から
中西さんの新著。引きこもりや貧困層の青少年支援などの現場に関わり、若者の問題を考え続けてきた著者ならではの本。ずばり、「人と人との関係がどんどん難しくなっている」時代に、どのように社会のなかでつながっていくのかを考察する。
もちろん、大きな前提としては、雇用が崩壊し、競争にさらさえる時代ということがある。そのなかでも、自己責任にからめとられながら、なかなかむすびつくことが難しい。ゆとりがなく、「できる、できない」という物差しのもとで、「弱み」を見せられない……。
副題は「社会をひらく『ケア』の視点から」だけど、ここでいう「ケア」は大きな意味。相互の人間関係のなかでとらえようとしている。論のすすめかたは、なんというか、1つひとつていねいにずらしていく。そこから、ものごとを一つの視点からではなく、多角的な、全体をとらえるという試みがなされている感じがする。そのようにして、いまの人間関係のなかで生じる問題をまるごとうけとめながら、自己責任の罠をはずしていくという感じがする。そして、相互な、関係性のありようが示される。そこが大事であり、そのことを保障するための、「場」の問題や、「民主主義」という社会のありようなども言及されていく。うーむ、中西ワールドだ。
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