外泊
「明日へ」を見て、やっぱり、このドキュメントをと思って、知り合いからかりてみた。モデルになったソウルの巨大マーケットの「ホームエバー」で500人の女性レジ係が売り場を占拠して510日も闘ったドキュメントだ。
前半はたたかいを明るく描く。うん、映画に描かれたシーンはここにある。だけど、後半は切なく苦しい。そこに描かれているたたかいは、もっと切実で切なく、苦しい。だけどより人間的で、ドラマだ。人としての尊厳をかけたたたかいと、連帯と、ドロドロした現実もそこにある。たたかいのラストは会社が敗北し、別会社が買収し、組合の指導部12人を除いて全員の再雇用を認めたという労働者にとって大きな勝利であるが、ドキュメントはあえて指導部が再雇用されなかった組合員たちの悲しみに焦点をあてる。それも事実だ。「明日へ」もすごい映画だけど、実際のたたかいは、よりドラマで、人間的だ。
労働争議の孤独を先日書いた。だけど、ほんとうにその苦しみを支えたのは、多くの人の連帯だった。そのことも思い出した。そして、結末はそれでも苦しいものだったことも。だけど、ボクらは人間の尊厳をかけてたたかうんだもの。そのことも思い出した。たたかいこそ、人を変え、成長させる。そんな当たり前のことももっと、大事にしなくっちゃ。そのためにたたかいい続けるということを。
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