岐路に立つ日本の立憲主義・民主主義・平和主義――大学人の使命と責任を問い直す
でもって、今日の午後はこれ。
うーん。まずは、広渡さん、そして樋口さんの格調高い話。うーん、樋口さんの話は、やっぱりしみるー。小林さんと山口さんは会場問題から表現の自由について言及。すごかったのは、SEALDs KANSAIの大沢さん。中野さんも言っていたけ、号泣もの。やっぱり若い人のスピーチはすごい(後述)。
二部のシンポは、長谷部さんの落ち着いた議論と、中野さんの包容力のある議論と、小熊さんのシャープな切込みと。シニカルにも聞こえる小熊さんの話は、なかなか刺激的でいろいろ考えさせられた。中野さんの話は納得させられる。
奥田さんのこだわりというのもよくわかる話。「想像してください」と、あきらめない、実現できるという確信のおおもとにあるものについて。
なぜ「民主主義ってなんだ」ということがなぜ魅力的なのか。彼らの生きづらさからの生の声であること、そして、民主主義が議論するということを基底にしているからこそ、若者の柔軟さが、その議論を豊かにしてくれるということ、そして、奥田さんのこだわりにとどまらない、若者の言葉の多様さ。なぜ、大沢さんの言葉が胸を打つのかの中野さんの解説は納得。ほんとうに多様だ。
声をあげることの意味を、やっぱりこの運動は明らかにした。それがこの国の社会運動の質を変えようとしているのも事実。もちろんたたかいはこれからだけど。
以下、毎日新聞の記事。だけど、内容は、ぜひ、映像を探して確認してほしい。
安保法反対:「憲法の危機を越えよう」学生、学者がシンポ(毎日新聞)安全保障関連法に反対する「学者の会」と若者団体「SEALDs(シールズ)」が25日、東京都千代田区の法政大で「岐路に立つ日本の立憲主義、民主主義、平和主義」と題したシンポジウムを開き、大学教員と学生が「日本国憲法の危機的状況を乗り越えよう」と呼び掛けた。
会場のホールには1000人以上が詰め掛け、席が足りなくなり床に座る人も。登壇者の訴えが熱を帯びるたびに、会場は大きな拍手に包まれた。
専修大の広渡清吾教授(法学)は「安倍(晋三)首相の言う積極的平和主義は、ことが起きるのを待って反応するのではなく、ことを仕掛けて状況を支配する態度だ」と指摘。
上智大の中野晃一教授(政治学)は、法成立前の国会前デモについて「個人が勇気を持って参加したのが画期的だ。シールズが個人の参加できる場をつくり、行きたいと思わせてくれたのが素晴らしい」と振り返った。
シールズの中心メンバーとして活動する明治学院大4年、奥田愛基さん(23)は「『学生は無関心だ、若者はダメだ』と言われるが、誰もが自分のできることをできる範囲でやろうとしてほしい」と話した。
兵庫県芦屋市の立命館大2年、大沢茉実さん(21)が「自民党の改憲草案では福祉という言葉が利益や秩序にすり替わっている。中身のない言葉で私たちを動かすことはできない」と訴えた。
那覇市出身の専修大2年、豊島鉄博さん(21)は「沖縄では新基地建設が安保法制と一体になって進められている。また捨て石になるのか。憲法、人権、民主主義とは何なのか、この目に焼き付けるまで絶対に諦めない」と宣言。国会前や地元でのデモに参加した仙台市の東北大2年、久道瑛未さん(19)は「地域社会でも、おかしな政治に声を上げたいという学生が集まり、活動の輪が広がっている。手を取り合い、全国規模のうねりを起こしたい」と話した。(共同)
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