まず教育論から変えよう
児美川さんから頂いた本。少したったけど、しっかり読みました。児美川さんらしい本です。 誰もが教育について 語ります。それは自身や自身の子どもの体験をとおして語られます。しかし、その多くが、論としてではなく、語りになっている。そこに落とし穴があると言うのが著者の主張です。 本書では道徳教育、学力問題、エリート教育、キャリア教育、大学改革をめぐる議論を例に、その落とし穴について考えます。しかし、このテーマのポイントは、どのように子どもたちが社会に出ていくのか、そのとき教育はどのような役割をはたすのかという視点。そこが児美川さんであるということ。
論争的なテーマを論争的に書いているけど、著者の主張はいたって正攻法。ほんとうに、子どもにとって必要な道徳を考えたり、子どもにとって大切な学びについて、学力問題から接近する。もちろん、議論のすすめかたは、あくまで児美川さんの関心にそってすすめられる。それだけに、いろいろ突っ込みたっくなるところもたくさんある。字数が限られているから、かなり強引とも思えるところもね。たぶん、あえて、そういう論争的なやり方をとりながら、議論をあくまで前にすすめるという意図もあるんだろうと思う。これだけ、子どもたちが社会に出ていく道が不安定になって、子どもたちにとって厳しい時代に、大人のための語りではなく、子どものためにということのためには傍観者ではだめだということ。なにより、そのためには、より広い視野が議論するものには求められるということがを痛感させられます。
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