特攻 ~なぜ拡大したのか~
Nスペの戦後70年の特集。あまり見られていないけど、今日、やっと見た。特攻、これは描くのが難しいテーマ。
昭和19年10月、フィリピンをめぐるアメリカ軍との戦いのさなかに始まった「特攻」。当初は現地部隊による、あくまで例外的な作戦として始まった特攻だったが、その後の沖縄戦では日本軍全体の戦いの中心となった。そしてその沖縄で日本が敗北を喫した直後に立てられた本土決戦の計画では、「一億総特攻」の掛け声の下、五千の特攻機を中心に人間魚雷や特攻ボートなどを総動員し、全軍が特攻隊となって上陸するアメリカの大軍を迎え撃つことが決められた。
なぜ特攻作戦は拡大していったのか。
番組は新たに発掘した資料や、関係者の録音テープなどから、軍部の意志決定のプロセスを追うとともに、最前線の現場で特攻作戦に関わった兵士たちの証言を集め、特攻が歯止めなく拡大していった真相に迫る。
それは私は考えない。任務じゃない…。「外道の統率」、敬愛する山田朗さんが登場して語ったように、それを続けることが自己目的となった狂気の状況が、明らかにされる。練習機に重い爆弾をつけて飛び立つほとんど意味のない攻撃。それでもとめられなかったこの国の指導部の状況がよくわかるのだけど。うーん。狂気だけを見せられても。それをどこまで、本質まで迫って、戦後、反省したのかなんだけど。
軍事戦略として何も語ることのないもの。ならば、1つは、それがいかに、人という物を軽視をしたものであったのか、そのこと自体をせまってほしいなあ。と、同時に、なぜ日本の戦争はそこにいたったのか。戦争指導部はなぜそうなっていったのか? ほんとうに、問題をあいまいにしていないのか?
そういう意味で、見終わって、後味の悪さを感じる。そのくらい特攻というのは論じること、描くことは難しい。
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