太陽がほしい
土曜日は、表題の映画を見てきた。中国・山西省における日本軍による性被害の被害者をおった映画。班忠義監督のドキュメントは、「ガイサンシーの姉妹たち」を何年か前に見たけれども、それに続くもの。総決算のような映画だ。
万愛花、尹林香、尹玉林、高銀娥、劉面換、郭喜翠、袁竹林…。前半は被害者のインタビューを軸に構成する。その被害の酷さにもあらためて、中国山西省における日本軍の行動による被害の大きさに、たじろいでしまう。いったい、日中戦争とはなんだったのか?だからこそ、中国の被害者の語りは重要だということ。
驚いたのは後半。日本軍の兵士のインタビューにきりこみ。日本人「慰安婦」であった城田すずさんの映像や、語りが入る。そして、女性国際戦犯法廷から、その後の、被害者との交流。一方でのバックラッシュ。そして、彼女たちのその死へとつながっていく。司法では、被害を認めながら、しかし、謝罪も補償もない日本の政治のありよう…。そのことが苦しい。
「慰安婦」問題が問いかけていること、戦後の日本のこの問題への向き合い方が問いかけていることについて、いかんなく、告発する。渾身の映画だと思う。これは、絶対に、推薦する。
« 老人漂流社会 親子共倒れを防げ | トップページ | シリーズ戦後70年 障害者と戦争 ナチスから迫害された障害者たち »
「映画・テレビ」カテゴリの記事
- 「取り残された遺骨 〜長生炭鉱 返還を目指す市民の活動〜」(2025.06.08)
- 「風の声」「ドキュメント 医療限界社会 追いつめられた病院で」(2025.06.04)
- 「木村伊兵衛 写真に生きる」と「ハルビン」(2025.06.01)
- ひとり親「米買えず」88% 影響深刻に、民間団体調査 と映画「軍艦島」(2025.05.31)
- シリーズ 核の80年(1)核拡散 恐怖と不信の連鎖(2025.05.26)
「平和」カテゴリの記事
- 那覇市議、疎開記述に誤りがあると持論 対馬丸記念館の展示に 館長「間違っていない」(2025.06.12)
- 前衛7月号ができています。(2025.06.09)
- 「取り残された遺骨 〜長生炭鉱 返還を目指す市民の活動〜」(2025.06.08)
- 「『慰安婦』問題と日本社会」(2025.06.07)
- 平和教育「とても有意義」「良かった」が過去最高88・1% 基地への抵抗感はやや薄れ アンケート と 自民・西田議員の「ひめゆり」発言、生徒の8割が知らず 沖縄県立豊見城高 平和学習講師「戦後史を学ぼう」(2025.06.06)
「政治」カテゴリの記事
- 那覇市議、疎開記述に誤りがあると持論 対馬丸記念館の展示に 館長「間違っていない」(2025.06.12)
- 教員の働き方改革 「現場を無視した議論」 教育委員会が憤る理由(2025.06.11)
- 社会の底が抜けたような状況に、論壇誌は(2025.06.10)
- 前衛7月号ができています。(2025.06.09)
- 「取り残された遺骨 〜長生炭鉱 返還を目指す市民の活動〜」(2025.06.08)
「歴史」カテゴリの記事
- 那覇市議、疎開記述に誤りがあると持論 対馬丸記念館の展示に 館長「間違っていない」(2025.06.12)
- 前衛7月号ができています。(2025.06.09)
- 「取り残された遺骨 〜長生炭鉱 返還を目指す市民の活動〜」(2025.06.08)
- 「『慰安婦』問題と日本社会」(2025.06.07)
- 平和教育「とても有意義」「良かった」が過去最高88・1% 基地への抵抗感はやや薄れ アンケート と 自民・西田議員の「ひめゆり」発言、生徒の8割が知らず 沖縄県立豊見城高 平和学習講師「戦後史を学ぼう」(2025.06.06)
« 老人漂流社会 親子共倒れを防げ | トップページ | シリーズ戦後70年 障害者と戦争 ナチスから迫害された障害者たち »
コメント