太陽がほしい
土曜日は、表題の映画を見てきた。中国・山西省における日本軍による性被害の被害者をおった映画。班忠義監督のドキュメントは、「ガイサンシーの姉妹たち」を何年か前に見たけれども、それに続くもの。総決算のような映画だ。
万愛花、尹林香、尹玉林、高銀娥、劉面換、郭喜翠、袁竹林…。前半は被害者のインタビューを軸に構成する。その被害の酷さにもあらためて、中国山西省における日本軍の行動による被害の大きさに、たじろいでしまう。いったい、日中戦争とはなんだったのか?だからこそ、中国の被害者の語りは重要だということ。
驚いたのは後半。日本軍の兵士のインタビューにきりこみ。日本人「慰安婦」であった城田すずさんの映像や、語りが入る。そして、女性国際戦犯法廷から、その後の、被害者との交流。一方でのバックラッシュ。そして、彼女たちのその死へとつながっていく。司法では、被害を認めながら、しかし、謝罪も補償もない日本の政治のありよう…。そのことが苦しい。
「慰安婦」問題が問いかけていること、戦後の日本のこの問題への向き合い方が問いかけていることについて、いかんなく、告発する。渾身の映画だと思う。これは、絶対に、推薦する。
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