学び舎の問い 歴史教育はどうあるべきか
『世界』をうけとって、まず読んだのが、氏岡さんのこの論文。今月号で、いちばんの注目はやっぱり」これでしょう。学び舎の教科書は、ボクも、いちどざっと目を通して、すごく魅力的って正直おどろいたけど、その精神は、歴史教育のあり方そのものを問う。安井マジックを引き継ぎながら、いかに学びをつくりあげていくのか。それは、育鵬社、自由社の対抗にとどまらない本質的な問いかけをしている。いいかえれば検定の過程そのものが、学習指導要領と検定制度そのものの問題を問いかけ、そして教科書と教材、教育のあり方そのものを問いかけているとも言える。
歴史認識にかかわる記述をめぐる執筆者の格闘もまた、うならせる。そこには、学び手に、何を学んで欲しいのかという思いがあふれている。
いすれにしろ、この教科書の問いかけが、教育を、授業を変える大きな起爆剤になればと思う。というか、そこまでいかなくても、ここから、授業と学びの議論が、教育内容の問題とむすびつきながら、少しでも多様になされていけばと思う。青木書店から、市販される。ボクも注文した。たくさんの人に、手にとってほしいし、とくに、若い教師にぜひ手にとってほしい教科書なのだ。
やるなあ、氏岡さん。
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