安保法案 正当性さらに揺らぐ 歴代法制局長官4氏「違憲」
憲法学者、弁護士につづいて、歴代法制局長官。ほんとうにこぞって「違憲」宣言。
安保法案 正当性さらに揺らぐ 歴代法制局長官4氏「違憲」(東京新聞)他国を武力で守る集団的自衛権の行使容認を柱とする安全保障関連法案について、内閣法制局の歴代長官で故人を除く十氏のうち五人が本紙の取材にコメントし、四氏が「違憲」もしくは「運用上は違憲」との考えを示した。合憲はいなかった。安倍政権は安保法案について「従来の憲法解釈の基本的論理は全く変わっていない」として、合憲と主張している。しかし、歴代内閣で憲法解釈の中心的役割を担った元長官が合憲性を否定したことで、法案の合法性はさらに揺らいだ。
本紙は個別に十氏を取材し、五十八~六十二代(現在の横畠裕介長官は六十六代)の五氏から回答を得た。
第一次安倍内閣(二〇〇六~〇七年)などで長官だった宮崎礼壹(れいいち)氏は、集団的自衛権の行使について「憲法をどう読んでも許されないのは、論理的な帰結。最小限なら当てはまると言うが、従来の見解と断絶した考えだ」として、違憲と断じた。
日本周辺で有事が起きた際、米軍支援を可能にした周辺事態法の制定当時(九九年)に長官だった大森政輔(まさすけ)氏も「政府がどんな理屈でも武力行使できる法案。九条に違反している」と述べた。
小泉政権で長官だった阪田雅裕氏は、憲法解釈の変更は全く認められないわけではないとしながら、集団的自衛権行使は「戦争がわが国に及ぶ状況でなければ従来の論理と合わない」と指摘。「(中東の)ホルムズ海峡で(行使が)あり得るとする説明は憲法論理を超え、その説明では法案は違憲だ」と語った。
イラク戦争(〇三年)に長官として直面した秋山収氏は、新たな憲法解釈は違憲とまで断じるべきではないとしつつも「具体的運用の説明には違憲のものが含まれ、違憲の運用の恐れがある」と指摘した。
〇一年の米中枢同時テロ当時長官だった津野修氏は「法案の内容が抽象的すぎて具体的な条文が違憲かは分からない」と述べた。…
これが歴代法制局長官5氏の見解要旨。いい企画ですね。
折しも、いまの長官が、集団的自衛権をフグに例える、とんでもない発言が。法律の専門家とは思えない発言をしているだけに。
まあ、もともと、政府の見解をつくってきた人たちだし。だからいろいろありますが(笑)。そういう意味では、まず、従来の政府の見解に戻すという点で、ボクらは力をあわせなければいけないということだよね。
月曜日の参考人に、宮崎さんと、阪田さんが登場します。
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