サンドラの週末
この映画もやっと見たよ。体調が思わしくなく休職していたサンドラ(マリオン・コティヤール)は、復帰のめどが立った矢先の金曜日、ボーナス支給かサンドラのクビかの投票の結果、解雇を通告される。ところが、同僚の計らいで週明けに職員たちが再投票を行い、サンドラのためボーナス返上を受け入れる者が半分以上になればクビを回避できるということになった。週末、サンドラは同僚たちの説得するため奔走するというストーリー。みていて苦しかった。それぞれの職員には、さまざまな事情がある。それもまた切実。その一人一人と、サンドラは対話する。それは苦しい。そして、どんどん、追いつめられる。自分を責める姿に、ボクも追いつめられる。自分はダメな人間だと。ほんとうに苦しい。いい反応もあり、ひどい反応もあり。サンドラは揺れる。その姿が人間的。ODにまで追いつめられるが。そういうなかでも、人間的な姿が描かれる。悩み、葛藤する人。自分を取り戻そうとする人。題材は、ありふれた解雇だけど、実際に、あるのは確かに、個人化され個別化され、こういう人との関係で苦しむ姿かれない。
はたして結末は。それを言わないのがお約束。だけど、そのつながりをとおして主人公も、人として大切な物をみつける。その姿が美しい。決して、ユニオンとかは出てこないけど、だけど、ほんとうにたたかおうとする人、声を上げようとする人が描かれている。ダルデンヌは子どもの権利というイメージだったけど、こういうストーリーもさすがダルデンヌではあるけど。
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