売り手市場の就職戦線、過去最高水準に 15年春、大卒就職率96.7%
結局、これで実態がきちんと反映しているのかという問題。
売り手市場の就職戦線、過去最高水準に 15年春、大卒就職率96.7%(日経新聞)景気回復に伴う求人増で、大学生の就職戦線は売り手市場が鮮明になっている。今春卒業した大学生の就職率は96.7%で、過去最高だったリーマン・ショック前の2008年春(96.9%)に次ぐ高水準となった。来春に向けて引き続き企業の採用意欲は旺盛で、就職活動中の学生の間では「大手志向」が強まっている。
文部科学省と厚生労働省は19日、全国の国公私立大62校を抽出し、今春卒業した大学生の就職状況を調べた結果を発表した。
就職希望者のうち実際に仕事に就いた人の割合を示す就職率は、4月1日時点で96.7%。前年同期を2.3ポイント上回り、過去最低だった11年(91.0%)から4年連続で上昇した。
女子は96.9%で、96.5%の男子を3年連続で上回った。文系は96.5%、理系は97.2%だった。
就職希望者が大卒全体に占める割合(就職希望率)は72.7%と前年を1.2ポイント上回り、1996年の調査開始以来、最高を記録。卒業時に就職できなかった学生は推計1万3600人で、前年から8600人減った。
文科省が同日発表した高校生の就職率は前年同期比0.9ポイント増の97.5%で、こちらも92年以来、23年ぶりの高水準となった。
人材サービスのディスコが今年1、2月に実施した調査によると、2016年卒の採用数を前年より「増やす」と答えた企業の比率は、従業員300人未満では前年比3ポイント増の25%。1000人以上では6ポイント増の31%だった。
経団連は加盟企業向けの指針を改定し、大手企業の多くは16年卒から採用日程を大きく繰り下げ。これまでより3カ月遅い3月1日から会社説明会が始まり、採用選考開始は4カ月遅い8月1日とされている。だが、すでに内定を出している企業もあり、就職活動は本番を迎えている。
リクルートキャリア・就職みらい研究所の岡崎仁美所長は「採用開始時期の変更で、企業が早くから学生と接触するために説明会の回数を増やすなど、採用活動の量が増えている」と指摘する。…
まだ、文科省のHPにはアップされていない。だけど、大学のほうは、抽出調査で、どのようにそれが設計されているのか、もう一つよくわからない。文科省のほうは、あいかわらず母数がどんどん減っていく方式は改善されない。また、就職の内実も反映されない。不安定な状況にないのか? きちんとした職場であるのか? すくなくとも、いまの若者たちがどのような仕事のついていくかは、教育においても大きな課題になっている。だけど、その課題に向き合うような調査がおこなわれているわけではない。つまり、本格的にこの課題に向き合うつもりが文科省にはないということか。
まともに、社会の現状をつかめなく、つかまなくなっている政府。そこには、この国のありようそのものが崩れかかっているということが見えるのではないか。
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