戦後70年 ニッポンの肖像 -日本人と象徴天皇- 第1回 "戦後"はこうして誕生した
少し、前の番組。
日本の“戦後”がどう始まったのか。新資料や証言を織り交ぜ、象徴天皇の誕生と国民の歩みを描く。現在、様々な世論調査で「象徴天皇」について賛意を示す人が8割を占め、去年行われたNHK「日本人の意識調査」では、「尊敬の念を持っている」という人が34%と過去最高になった。連合国軍による占領後、民主化され、言論の自由や人権の大切さが唱えられた。新憲法によって天皇は法的に「象徴」と位置づけられた。この“象徴天皇”の概念をどう解釈し、どう実践していくのか、戦後70年の出発点は、まさに天皇・国民ともに、戦後体制が始まった時でもあった。その誕生から、国民に広く浸透するまでを、新たに発掘された一次資料や残された膨大な映像を駆使して物語り、戦禍から立ち上がった日本人が、どう生きてきたかを描く。
基軸がない。そんな番組がなぜつくられるのだろうか。憲法の第一章は象徴天皇だけど、その核心は国民主権にこそある。だけどその視点はない。なにが戦後の社会の変化なのかが見えないから、ほんとうに何が戦後をつくったのかということはわからない。そんな番組。
ただ、天皇を軸に、ドキュメントはつくられる。それはそれで、映像的にはおもしろい。天皇というテーマで、切り取られる、戦後日本のある側面を、もう一度、戦後社会の全体のなかでいちづけられるとおもしろいんだろうなって、そう思いながら見る。
御厨さんや、保坂さんの語る昭和史、戦後史は、歴史ではない。そう思う。歴史を語るというのはそういうことではない。
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