「放送法に照らしやる」 自民、NHK・テレ朝聴取
自民党による、テレビ番組への驚くべき介入の問題。うーん。
「放送法に照らしやる」 自民、NHK・テレ朝聴取(東京新聞)自民党の情報通信戦略調査会(会長・川崎二郎元厚生労働相)は十七日、報道番組でやらせが指摘されたNHKと、コメンテーターが官邸批判をしたテレビ朝日の関係者から、自民党本部(東京・永田町)で事情を聴いた。与党が特定の番組について話を聴くのは異例。「報道への圧力」との指摘もある中、テレ朝幹部は出席した理由を「誤解があったら困る」と説明。NHK幹部はほとんど語らず立ち去った。川崎会長は「われわれは放送法に基づいてやらせてもらう」と話した。
会合の冒頭で、川崎会長は「(NHK、テレ朝の)二つの案件とも真実が曲げられた放送がされた疑いがある」と表明。今回は事実関係を聴き、来週以降も議論を続ける考えを示した。その後、会合は非公開となり、テレ朝の福田俊男専務から約三十分、NHKの堂元光副会長から約十分、それぞれ話を聴いた。
テレ朝の福田専務は会合後、「経緯や事実関係を説明した。誤解が生じていたら困るということもあるので、いい機会だととらえて出席した。詳細については避けたい」と説明。圧力ととらえるかについて「誤解があったら困るので」などと繰り返した。NHKの堂元副会長は、「説明しただけ」と硬い表情で立ち去った。
会合後、川崎会長は聴取が圧力ではないかとの報道陣の質問に「放送法に照らしてやった。真実を曲げた放送があるなら、法律に基づいてやらせてもらう」と話した。
政治とテレビとの関係は、いろいろ難しい。一般論として、政治や政党が、テレビに対して意見をいったり、調査をしたりすることがすべて否定されるものとは思わない。ボクらだって、NHKにいろいろ言う。だけど、慎重であるべきことは事実。しかも、政権や与党は、テレビが、ジャーナリズムとして権力を監視することを使命にしているだけに、いっそうそのことは言える。しかし、NHKはお構いなし。そもそも、彼らの言い分がおかしい。放送法にのっとってというが、放送法は監視法制ではなく、放送の自律性を確保するための法律。その解釈が、監視になるはずがない。
こうした自民党の態度は論外だけど、しかし、心配なのは放送局のほうの対応。ほんとうに自律的な対応をしているのか疑わしい。へたをすれば、自粛というか、自発的に権力に迎合する方向にいかないか?
永田浩三さんのFBから
「きょうの自民党によるNHKとテレ朝への事情聴取。時間は短かったが、自民党が放送の世界に本格的に手を突っ込む節目になると思う。
記者には、BPOの見直しについて言及する場面も。BPOは権力の介入を防ぎ、放送に関わる当事者が自浄作用を持ち、自律するためのもの。自民党はそうではないものを新たにつくりたいようだ。かつてはリベラルだった谷垣禎一幹事長も昨日からBPOへの疑問を口にしている。
きょう、テレビ東京で話をさせてもらったが、テレビが政権批判することを許さない、現政権の体質を象徴する出来事であり、目が離せない」
「暴走する自民党に自制を求めるにはどうしたらいいのだろうか。ひとえに、放送局が視聴者に向き合い、視聴者と共に歩み、信頼され、育っていくしかない。迂遠なようだが、ほかに思いつかない。
崩壊はすぐ目の前に来ている。
安倍さんが国政に出たとき、1993年に自民党は下野した。 慰安婦問題を扱ったNHKに文句を言って変えさせたあと、2005年、朝日のスクープで当時の悪事が発覚。その後、総理の座についたが、あっけなく政権を投げ出す。 そして民主党に政権交代。そして返り咲き。まず朝日への復讐。
今回、徹底してテレビメディアを解体服従させる。もちろん本丸はNHK.その意思は半端ではない。」
「先ほど、報道ステーションで、自民党に呼ばれ事情聴取をされたというニュースを伝えていた。あっぱれだと思う。NHKはどうだったのだろうか。
でも、古館キャスターは痛ましい。何も問題はありません。何ら変更はありません。粛々と報道しますと言っているように聞こえた。」
うーーん。
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