歴史教科書選定問題 請願、4カ月審議せず 「議事録作成に時間」川崎市教委が釈明
これは、また2重3重に酷い話だなあ。
歴史教科書選定問題 請願、4カ月審議せず 「議事録作成に時間」川崎市教委が釈明(神奈川新聞)4月から使用する川崎市立高校の日本史教科書選定をめぐり、市教育委員会に再考を求める請願2件が、約4カ月間にわたり審議されていなかったことが27日、分かった。市教委は審議に必要な議事録作成に時間を要したと説明するが、請願者は「教科書の差し替え決定を既成事実化するため、先延ばしにしたのではないか」と指摘している。
市教委は昨年8月17日の臨時会で、2校が希望した実教出版の「高校日本史A」を「最も適した教科書には当たらない」などとして再考を要求。両校が再希望した別の教科書を同30日に採択していた。
約4カ月間審議されなかった請願は、同日の臨時会の議事進行を不服とし、不採択となった請願の再審議や教科書選定のやり直しなどを求めた内容で9月中旬に提出していた。
市教委は「(選定過程の)議事録の中身を請願者にご覧いただくのが一番正しいと思った」(渡邊直美教育長)として扱いを保留。8月17日の議事(約5時間)を11月20日に、8月30日の議事(約2時間)を12月8日に、市教委の公式サイトで公開した上で、今月27日の定例会の議題とした。…
市教委は「テープ起こしに時間がかかった」と説明しているそうだ。教育長も「時間がかかったが、職員がサボタージュしていたわけでも、請願を放置していたわけでもない」と。だけど、どう考えても、「直ちに審査しないと意味をなさない請願」。もう新学期に近づいた時点でなあ。
もともと、教科書採択の問題での教委のあり方は、その内容的な面でも、批判されるべきだとは思う。しかし、同時に、こういう問題は、形式的な面でも著しく民主的運営にかけていることも示している。そこには政治的な判断などもあったのだろうから、そもそも、政治と教委の関係そのものが2重3重に問われることになるのだろうし。今年は、中学の採択があるだけに、ほんとうに、しっかり市民的な運動をおこしていかないと。
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