ナンシー関のいた17年
昨日、何となく、この再放送を見てしまった。ちょっと、ジンとくる。ナンシー関なんと、リアルタイムでは、そんなに読んでいたわけではない。もちろん、どんなことを言っているか、全く知らなかったということでもないけど。だけど、そもそも、見るテレビ番組などもちがっていただろうしなあ。それでも、業界からは一線を置きつつ、見る側の立場で、テレビを批評し続けた、彼女の書くものが面白いのはわかる。豊富な知識をバックボーンにしたその言説は、1つの形をつくったのでもあると思う。
時代は、80年代後半から2000年代初頭。ある意味で、ボク的には、テレビがどんどん面白くなくなり、活気もなくなっていった時代でもあろう。その時代は、同時に、社会が大きく変容する時代でもある。生活が個人化し、嗜好や主張は多様化する。そういう時代に、個人の目線で、発言し続けたということか。「私は『顔面至上主義』を謳う。見えるものしか見ない。しかし目を皿のようにして見る。そして見破る。それが『顔面至上主義』なのだ」。一つのテレビの時代である。
そして、テレビが行きついた先は…。彼女が生きていたら。これは誰もが感じることなんだろうけどなあ。まあ、陳腐な感想で申し訳ないけど。
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