社会への出かた 就職・学び・自分さがし
著者は、心理学者ではあるが、自立期の青年の思いを、心の問題だけにとどめて論じるのではなく、社会のなかで、青年がどのような状態におかれているのかを明らかにし、そのうえで青年にどうよりそっていくのかを考えるところに、特徴がある。
派遣社員は将来をどう考えているか、正規雇用に移れるのはどんな場合か、正社員が離職する理由は何か――詳細な聞き取りをもとに、青年の自分探しが、自分らしさを求めるものであり、雇用と労働をめぐる問題が青年の自立に困難をもたらす中で、社会への信頼こそが大事なことを示す。そのために、青年を支える政策の重要性を提起する。そして、学校、職場、相談機関には何が求められているのか、そして親がどんなサポートをできるのかを考え、提言を試みる。著者の真骨頂が示されたアクチュアルな青年心理学の一冊。
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