ヘイト・スピーチに抗する人びと
どういう感想を書けばいいのか、少し悩む(笑)。だけど、ヘイトへのカウンターについて、わりあいと印象的なことで議論されることが多いなかで、そのカウンターについての経緯をちゃんと整理して、不必要な誤解などもときあかしてくれる。ボクもはじめて知った話がたくさんあったし、とても面白かった。
だけど、法律論は、実務家のそれかな。共感できるところはもちろん多いけど、憲法論を中心に、ちょっとものたりないところも。ボクも、法的規制は必要だと思っているけど、日本国憲法の独自性、歴史的経過を、リベラル原則だけで言うのはどうかという感じはした。あと、もう少し大きな話がこの問題には必要かな。ヘイト・スピーチにかかわる背景などなど。その対抗のあり方も。人権侵害に対する緊急避難的な対応というのはよくわかるのだけど、だけどボクは、国民的認識は大きくはとても健全な強さがあると思う。だけど、政治やメディアの状況がそれをとてもかく乱している。そのなかで、いろいろな動きがつくられてしまっている。だからこそ、その対応は冷静でないと。と、同時に、表現の自由をめぐっては、事実として困難な状況が生じている。そのときに、憲法的な原理を軸に、どのような議論をするのか。
いずれにしても、こういう本が議論のたたき台にはなってほしいし、そういう熱意と価値のある本だと思った。
« 慰安婦報道の誤報放置「読者裏切る」 朝日新聞第三者委 | トップページ | 道徳「教科」化と 実践のゆくえ »
「平和」カテゴリの記事
- 「エイジアン・ブルー 浮島丸サコン」(2024.09.10)
- 沖縄県の原告適格性、二審でも認めず 県は上告を検討 高裁那覇支部 新基地建設を巡る県と国の14訴訟で最後の係争案件 玉城デニー知事「残念」(2024.09.03)
- 自衛隊、宮古・八重山や奄美に新拠点検討 2025年度の概算要求 訓練場や補給の適地有無を調査 2027年度には那覇に対空電子戦部隊(2024.08.31)
- 関東大震災の朝鮮人虐殺、否定論やまず 公的記録、相次ぐ「発掘」(2024.08.30)
- 連載「未完」の辺野古 「辺野古移設は最悪のシナリオ」 在沖縄米軍幹部の語った本音(2024.08.26)
「読書」カテゴリの記事
- 10月号ができました(2024.09.11)
- 「歴史抹殺の態度を変えさせなければ」8月31日に都内で関東大震災朝鮮人・中国人虐殺犠牲者の追悼大会(2024.08.25)
- 木原稔防衛相、終戦の日に靖国神社に参拝 韓国「時代錯誤的」と反発 :「ニライカナイには行けない」(2024.08.15)
- 9月号ができています(2024.08.12)
- 『沖縄県知事 島田叡と沖縄戦』と「島守の塔」(2024.07.28)
「政治」カテゴリの記事
- 10月号ができました(2024.09.11)
- 「エイジアン・ブルー 浮島丸サコン」(2024.09.10)
- 赤旗日曜版にJCJ大賞 自民派閥の政治資金不記載(2024.09.09)
- 河野大臣「自由に働き方を決められる制度が大事」 希望者には“勤務時間の上限廃止”も 働き方の規制緩和を表明(2024.09.05)
- 沖縄県の原告適格性、二審でも認めず 県は上告を検討 高裁那覇支部 新基地建設を巡る県と国の14訴訟で最後の係争案件 玉城デニー知事「残念」(2024.09.03)
「歴史」カテゴリの記事
- 10月号ができました(2024.09.11)
- 「エイジアン・ブルー 浮島丸サコン」(2024.09.10)
- 関東大震災の朝鮮人虐殺、否定論やまず 公的記録、相次ぐ「発掘」(2024.08.30)
- 「歴史抹殺の態度を変えさせなければ」8月31日に都内で関東大震災朝鮮人・中国人虐殺犠牲者の追悼大会(2024.08.25)
- 木原稔防衛相、終戦の日に靖国神社に参拝 韓国「時代錯誤的」と反発 :「ニライカナイには行けない」(2024.08.15)
コメント