〈私〉をひらく社会学 新刊 若者のための社会学入門
少し前に読んだ本。以前に紹介した『大学生になるってどういうこと?』とシリーズになっている。若者の社会認識を豊かにしていく、教育課程づくりに挑んでいかなければならないということを、そのときに書いたけど、そういう問題意識に満ちた、意欲作でもある。格差と貧困、なぜ女は生きづらいのか,なぜ男は生きづらいのか、犯罪者に対する道徳的なまなざし、、働くことの意味、欲望と消費、「自分らしさ」の迷宮を抜ける、〈心〉を自己管理する時代、「本当の恋愛」と「究極の純愛」のはざまで、自由化/個人化の帰結から代表制と多数決、公共圏とコミュニケーション、愛国心から国の「カタチ」へなど若者のみのまわりで体験する材料を切り口に、いろいろ考えるそういう道筋をしめしてくれるのがなかなかおもしろい。社会学のさまざまな蓄積を垣間見れて、知的刺激にもなる。
だけど、著者は、社会学は社会から時代遅れになっているという。この本を読んで、社会に向き合う社会学の意味を感じるとともに、だけど、ほんとうに社会の全面的な認識をみざすような社会科学といわれる学問はどうなのだろうか。それが社会にうけいれられているのか。そのためには何が必要か。そういうことをめざした教材はどうなのか、などなど。個別化され、社会そのものをつかんでいくことの困難があるなかで、学びとはどうあるべきで、どんな機会があるべきなのか?などなどを強く考えさせられたりもするのだけど。
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