子どもの未来を救え ~貧困の連鎖を断ち切るために~
今日のNHKスペシャル。まじめにつくられていることはよくわかる。
過去最悪の16.3%。国が発表している「子どもの相対的貧困率」は年々悪化し、今、子どもの6人に1人、およそ300万人が国が基準としている“貧困ライン”(一人世帯122万円未満)以下で暮らしている。今年8月、政府は「子供の貧困対策に関する大綱」を閣議決定し、関連法の整備に乗り出すなど、国をあげた課題となっている。「子どもの貧困」の背景にあるのが「女性の貧困」。日本のひとり親世帯の8割以上が母子家庭だが、全体の半数以上が貧困ライン以下の状態にあるといわれている。そうした世帯で育った子ども、中でも女性は、成人しても貧困状態に陥ることが多く、さらなる連鎖を生む悪循環が起きているのだ。番組では、現場の克明なルポを通して、連鎖の実態や社会保障制度の課題を探る。識者との議論も交えながら、次の世代へ「貧困の連鎖」を生まない社会のあり方を考えていく。
実態の過酷さ、それが何を生み出しているのか。子どもの成長や健康そのものも奪うまでの厳しさがあることを正面からとりあげていたし、多角的な困難の様相もしっかりふまえている。そして、家庭全体への支援、とりわけ経済的な支援の重要性を生活保護の役割を含めて、ちゃんと伝えてはいる。そういうまじめな作り方というのは重要だと思う。
ただ、どうしても気持ち悪さというのが残るのはどうしてか。結局、政府も子どもの貧困対策大綱をつくって、対策にのりだしているとする。大枠ではたしかに、メニューも、支援も少なすぎるとはいう。だけど、この局面で具体的に大綱の問題点や限界にはふれないからか。あまりにも人材育成的な面に偏って、ほんとうに生活を支える方向を欠落させた大綱。そのことには触れないからか。うーーん。
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