朝鮮人追悼碑 撤去取り消し求め提訴
いよいよ司法の場でもたたかいになる。
朝鮮人追悼碑 撤去取り消し求め提訴(東京新聞)県を相手取り群馬の市民団体「表現の自由侵害」
群馬県高崎市の県立公園「群馬の森」にある朝鮮人強制連行犠牲者追悼碑をめぐり、県が設置許可を更新しないのは表現の自由の侵害に当たるとして、碑を管理する市民団体が十三日、県を相手取り処分の取り消しなどを求めて前橋地裁に提訴した。原告側によると、都市公園に立つ慰霊碑などの設置許可をめぐる訴訟は全国初という。
原告は「記憶 反省 そして友好」の追悼碑を守る会(前橋市)。提訴後に記者会見した角田義一弁護団長は「強い怒りをもって提訴した。憲法問題が絡む重要な裁判」と強調。「日韓関係の問題にも発展している。全国的な支援活動を広げ、歴史をはっきりさせて、来年の戦後七十年を新たな気持ちで迎えるための裁判にしたい」と述べた。
県は「訴状の内容が分からないので、コメントできない」とした。
碑は二〇〇四年に守る会の前身団体が建てた。県は都市公園法などに基づき政治的な行事をしない条件で許可した。
しかし、碑の前で開かれた集会で政治的な発言があったと外部から県に指摘があり、県は一月末の設置期限後も許可の更新を保留。集会での「強制連行の事実を全国に訴え、正しい歴史認識を持てるようにしたい」などの発言が政治的と判断し、七月に設置更新を不許可とした。守る会に速やかな撤去を求めている。
この問題で、大沢正明知事は「碑の存在自体が論争の対象となり、憩いの場にふさわしくなくなった」などとコメントしていた。…
事態の経緯としては、県議会で全会一致の決議などもあって、つくられた碑であるにもかかわらず、田母神さんなどともつながりのある一部の政治勢力の圧力に屈する形でおこなわれた撤去。そもそも、「強制連行の事実を全国に訴え、正しい歴史認識を持てるようにしたい」が理由になるのなら、歴史に向き合う行為など、もう何も許されない。碑文「追悼碑建立にあたって」には、次のような文章がある。「20世紀の一時期、わが国は朝鮮を植民地として支配した。また、先の大戦のさなか、政府の労務動員計画により、多くの朝鮮人が全国の鉱山や軍需工場などに動員され、この群馬の地においても、事故や過労などで尊い命を失った人も少なくなかった。21世紀を迎えたいま、私たちは、かつてわが国が朝鮮人に対し、多大の損害と苦痛を与えた歴史の事実を深く記憶にとどめ、心から反省し、二度と過ちを繰り返さない決意を表明する」。それはいま私たちがもつべき決意であるはずだ。
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