若年層労働者の7割が「労働上の権利を学校で学びたかった」
記録のためにクリップ。
若年層労働者の7割が「労働上の権利を学校で学びたかった」(リセマム)働いていて困った経験がある若年層労働者は約6割に上り、約7割が「働く上での権利・義務を学校教育でもっと学びたかった」と回答していることが、日本労働組合総連合会が11月20日に発表した「学校教育における『労働教育』に関する調査」より明らかになった。…
働いていて困った経験がある人は58%に上る。もっとも多いのは「募集時の労働条件と実際の労働条件が異なった」27.2%、「所定の労働時間が守られなかった(早出や残業を強いられた)」23.7%、「職場の人から嫌がらせを受けた」15.6%、「残業代が支払われなかった」15.1%、「パワー・ハラスメントを受けた」12.7%などが続き、「突然解雇された」という人は4.8%いた。
働いていて困ったことがある人の36.4%は「何もしなかった」と回答しており、理由は「面倒だった」44.5%、「改善されると思わなかったから」39.8%、「みんなもガマンしていると思ったから」29.4%、「会社に居づらくなると思ったから」27.5%といった「あきらめやガマン」が上位となった。また、「どうすればいいかわからなかったから」20.4%、「誰に相談すればよいかわからなかったから」17.1%といった、「対応の仕方がわからない」というケースも少なくなかった。…
連合の調査だけど、使えるものは使いましょう。
これがその調査報告の報道発表。
■働いていて困った経験
・働いていて困った経験がある 約6割
・働いていて困ったこと 「残業代不払い」は1割半、「パワハラ」は1割強、「突然の解雇」は約5%が経験
・働いていて困った際の対応 「同僚に相談」3割、「上司に相談」2割、「ネットで調べた」1割半
・働いていて困ったことがある人の3人に1人以上は「何もしなかった」
・困ったけど何もしなかった理由 「改善されると思わなかった」4割、「会社に居づらくなる」約3割
「みんなもガマンしていると思った」を理由に、正規雇用者の約4割が困ったけど何もしなかった!
・勤務先に改善してもらいたいこと トップは「賃金・給与」5割
・「年次有給休暇の消化率」の改善を望む正規雇用者は3割
■働く上での権利や義務の認知状況
働く上での権利や義務の認知率 トップは「有給休暇」に関する内容
・“同性同士でもセクハラは起こり得る” 認知率は半数弱
・“労働問題の相談窓口”に関する内容の認知率は2割を下回る
・“男性でも育休の取得が可能なこと” 知っていた人の約4割が学校で学ぶ
■働く上で関わりのあることに関する学習経験
・これまでに学校で学んだこと 「働くことの意義」7割、「職場の男女平等」6割強
・「職場のトラブルや不利益な取り扱い」を学校で学んだ 3割にとどまる
■職場体験・インターンシップの参加状況
・職場体験・インターンシップの参加経験率 8割弱、「中学生の時の職場体験」は6割
・職場体験・インターンシップで学んだこと 「働くことの大変さ」5割半、「働くことの意義・大切さ」は3割
■学校教育における労働に関する知識習得
・労働に関する知識を身につけるために必要だと思うことは?
トップは「社会科の授業でもっと労働に関する内容を取り上げる」
「企業の人事・労務担当者から学ぶ機会を増やす」ことが必要 3人に1人
・「学校の先生が労働に関する知識をもっと身につける」も3人に1人が必要と回答
■労働教育や仕事に対する意識
・「働く上での権利・義務を、学校教育でもっと学びたかった」 約7割
・「働くことの意義を、学校教育でもっと学びたかった」 約6割
・「働く上での権利・義務を理解すれば、いまよりも安心して働ける」 約7割
・「働く上での権利・義務を理解すれば、就業形態が多様化した社会でも安心して働ける」 6割半
なるほど。働く権利の学習はほんとうに大事だ。
で次のような動きもはじまっている。
労働教育研究会発足公開シンポジウム 労働教育の実践を進めよう 若者たちの未来のために(東京・御茶ノ水)
労働教育研究会発足公開シンポジウム
労働教育の実践を進めよう
−若者たちの未来のために
【呼びかけ人代表挨拶】宮里邦雄さん(前日本労働弁護団会長)
【基調報告】いま、なぜ労働教育が必要か:高須裕彦さん(一橋大学)
【実践報告】神奈川県立高校・都立高校の実践報告(現場教員から)
【コメンテイター】
道幸哲也さん(北海道大学名誉教授、職場の権利教育ネットワーク代表理事)
筒井美紀さん(法政大学キャリアデザイン学部准教授)
【コーディネーター】本間正吾さん(神奈川県高等学校教育会館教育研究所)
————————————————————————————————————————
●日時:2014年12月20日(土)(開場13:00)13:30〜17:00
●場 所:連合会館2階大会議室(最寄り駅:御茶ノ水、新御茶ノ水、小川町、淡路町)
東京都千代田区神田駿河台3-2-11 TEL:03-3253-1771
地 図 http://rengokaikan.jp/access/
●参加費無料、事前申込み不要、どなたでも参加できます。
なるほど。
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「働く上での権利・義務を学校教育でもっと学びたかった」ということが主訴であるならば、以下のように整理したキャリア教育というものは如何でしょうか。
①働くことで、社会に出て、自立・自律をして行けていくための自己理解を深め、啓発的学習経験や、キャリア発達による
社会的学習経験などによる、人生の中での様々な選択や意思決定をするための知識として、下記の内容が当てはまる
のではないでしょうか。
■働く上で関わりのあることに関する学習経験
・これまでに学校で学んだこと 「働くことの意義」7割、「職場の男女平等」6割強
・「職場のトラブルや不利益な取り扱い」を学校で学んだ 3割にとどまる
■職場体験・インターンシップの参加状況
・職場体験・インターンシップの参加経験率 8割弱、「中学生の時の職場体験」は6割
・職場体験・インターンシップで学んだこと 「働くことの大変さ」5割半、「働くことの意義・大切さ」は3割
このインターンシップに限らず、アルバイト等の経験にしても、今後の仕事を決めていくためには役立つものであることは
言うまでもありませんが、学校によっては、例えば、アメリカの中西部あたりでの中小企業や中堅企業等で働く労働者の
皆様をロールモデルとした、企業家精神というものを学び、あるいはフードスタンプ受給者を生活保護受給者の皆様に
置き換えれば、こうした人たちへの就労支援、障害者の皆様をはじめ子育てや介護などの社会福祉等のボランティア活動
などに参加して見るというのも、自己理解を深める意味では、望ましいのではないでしょうか。
あるいは中国のチベット自治区の奥で生活している人たちと寄り添いながらの職場体験とか、ボランティア活動なんていうものも良いのではないでしょうか。
②社会に出て働くことになった場合における、職場環境をはじめ、労働市場や労働条件等の仕事理解や環境的理解
に繋がる様々な情報を自ら収集していくための知識として下記のものが当てはまるのではないでしょうか。
■働いていて困った経験
・働いていて困った経験がある 約6割
・働いていて困ったこと 「残業代不払い」は1割半、「パワハラ」は1割強、「突然の解雇」は約5%が経験
・働いていて困った際の対応 「同僚に相談」3割、「上司に相談」2割、「ネットで調べた」1割半
・働いていて困ったことがある人の3人に1人以上は「何もしなかった」
・困ったけど何もしなかった理由 「改善されると思わなかった」4割、「会社に居づらくなる」約3割
「みんなもガマンしていると思った」を理由に、正規雇用者の約4割が困ったけど何もしなかった!
・勤務先に改善してもらいたいこと トップは「賃金・給与」5割
・「年次有給休暇の消化率」の改善を望む正規雇用者は3割
■働く上での権利や義務の認知状況
働く上での権利や義務の認知率 トップは「有給休暇」に関する内容
・“同性同士でもセクハラは起こり得る” 認知率は半数弱
・“労働問題の相談窓口”に関する内容の認知率は2割を下回る
・“男性でも育休の取得が可能なこと” 知っていた人の約4割が学校で学ぶ
こうした働く環境的理解と同時に希望する仕事に対する職業理解、仕事理解、業界や業種理解というものにも繋げ、
なおかつ、困った経験というものについては、これを放置すれば、長時間労働などからメンタル不調に繋がり、精神的な
疾患につながって、自殺や過労死などに至ることに繋がっているということも踏まえれば、社会的な家族等の支援というものも一つには、こうした深刻な事態を防止することにも繋がるし、労働者に対する心の健康管理が、自殺防止に繋がるばかりでなく、労働者にとってのモチベーション向上に繋がり、これがキャリア発達を通じての自己効力感というものにつながって、人事考課に繋がれば、付加価値の向上と労働生産性の向上が同時に達成することが出来る「健康職場モデル」というものの実現に繋がり、会社全体としては、顧客満足度の向上にも繋がり、個と組織の共生というものにつながって、日本社会全体を大きく改善し、安定化させることにも繋がるものではないかと考えられる反面で、これを勘違いすると、個人主義と全体主義との実存的対立を引き起こし、結局のところは使い物にならない間抜け社員しか残らなくなり、こうした一部の勘違いした連中と運命を共にして、涙を流しながら、最後にはとっととくたばって逝かれる道を自ら選択することになったとしても、こうした会社が自ら選択した運命にほかならないと同時に、このような会社にしがみついているだけの使い物にならない間抜け社員が、自ら選択した運命に他ならないのだし、共に自己責任ということで突き放されることになるのは当然のことでしかないというのが、キャリアコンサルタントからみた本質的な見立てでもあるということだけは、肝に銘じて頂く必要があることだけは言うまでもありませんね。
③これらの自己理解、仕事理解や環境的理解、これとマッチングして、その仕事に就くための知識やスキルというものを
身に付けることを目標にしたものが、下記に当てはまるのではなあいでしょうか。
■学校教育における労働に関する知識習得
・労働に関する知識を身につけるために必要だと思うことは?
トップは「社会科の授業でもっと労働に関する内容を取り上げる」
「企業の人事・労務担当者から学ぶ機会を増やす」ことが必要 3人に1人
・「学校の先生が労働に関する知識をもっと身につける」も3人に1人が必要と回答
■労働教育や仕事に対する意識
・「働く上での権利・義務を、学校教育でもっと学びたかった」 約7割
・「働くことの意義を、学校教育でもっと学びたかった」 約6割
・「働く上での権利・義務を理解すれば、いまよりも安心して働ける」 約7割
・「働く上での権利・義務を理解すれば、就業形態が多様化した社会でも安心して働ける」 6割半
これに歴史教育というものも組み合わせれば、戦前の日本で、連合艦隊司令長官山本五十六を相談者とした場合
ミッドウェー海戦で敗北した直後の状態で、キャリアコンサルタントに相談にこられたと想定したとして、下記のような
課題を考えてみました。
問1 山本五十六連合艦隊司令長官が、この時点で、自ら取るべき行動として、どのようなことが想定出来るでしょうか。
問2 問1で想定される行動を取った場合における、様々なメリットとデメリットについては、どんなものが挙げられる
でしょうか。
問3 ならば、もしもこの時点で、戦争を終わりにする決断をした場合、それができなかった阻害要因と、この阻害要因をど うすれば克服することが出来たでしょうか。
問4 結局のところは、この阻害要因が克服することができなくて、今の日本国にたどり着いているのだとすれば、問3の 阻害要因を克服して、この時点で戦争を終わりにすることができた場合には、その後の日本の歴史というものは、どの ような変化があったと想定されるでしょうか。
これは若者たちというよりも、何処かの政権与党の政治屋共に応えていただきたいのかもしれませんね。
投稿: asa | 2014/11/23 13:45