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2014/10/04

赤ちゃんポストに死亡乳児、遺棄容疑の母「可哀想で」

 うーん。ちょっとショッキングな事件。

赤ちゃんポストに死亡乳児、遺棄容疑の母「可哀想で」(朝日新聞)

 熊本市西区島崎6丁目にある慈恵病院の赤ちゃんポスト「こうのとりのゆりかご」に3日夜、生後間もない男児の遺体が入れられていた事件で、熊本県警は4日朝、母親とみられる同県山鹿市中の無職山下舞子容疑者(31)を死体遺棄容疑で逮捕し、発表した。「数日前に出産した男児が自宅内で死亡していた。かわいそうで赤ちゃんポストに自分の車で運んだ」と容疑を認めているという。
 発表によると、山下容疑者は3日午後8時半ごろ、親が育てられない子どもを匿名で預かる慈恵病院の「こうのとりのゆりかご」に、死亡した男児の死体を遺棄した疑いがある。
 山下容疑者は「死んだ赤ちゃんを、ずっと家に置いておくわけにはいかなかった。(ポストの存在は)以前から知っていた」と供述しているという。…

 ポストは、病院の外壁の扉の中に赤ちゃんを寝かせる保育器があり、扉を開けるとブザーが鳴り、待機している看護師らが保護する仕組みだそうだ。2007年のポスト開設から7年。今年3月末までに計101人が預けられているが、死亡した乳児が入れられたのは初めてだったそうだ。

 そういえば、先日、こんなニュースもあった。

7年間101人中、障害1割 「こうのとりのゆりかご」検証(東京新聞)

 親が育てられない子どもを匿名で受け入れる慈恵病院(熊本市)の「こうのとりのゆりかご」に二〇〇七年五月の運用開始から約七年間に預けられた計百一人のうち、約一割の十一人に何らかの障害があったことが、熊本市の有識者委員会が公表した検証報告書で分かった。
 有識者委の山県文治部会長(関西大教授)は、記者団に「障害児の割合は明らかに高い。障害を理由に預けられた可能性があり問題」と指摘。一方、記者会見した慈恵病院の蓮田太二理事長は「社会的支援を受けられずに預けた例もあり、背景分析が必要」と述べた。
 検証は三回目で、今回は一一年十月から一四年三月までの二年半が対象。預け入れられたのは二十人で、うち三人に障害があり、運用開始からの合計は十一人になった。有識者委は、預け入れ段階で外見などから障害児と判断できたとしたが、詳しくは説明しなかった。
 一方、今回の検証期間に預けられた二十人のうち、低体温、低体重といった理由で直後に入院などの治療が必要だったのは半数近い九人に上り、これまでより割合が大幅に上昇した。自宅など病院以外での出産と判断した子どもが十二人と増えていることが影響しているとみられる。

 なぜかこの報告書はまだ、熊本市のHPにはアップされていない。なぜ?
 だけど、子どもが傷つけられるなどはあってはならない事態。しかし、その背景にある、貧困をはじめとしたさまざまな困難に、本気で社会全体がちゃんと向き合わないと。障害の問題もそうだ!軽々しく、議論できないほど、さまざまな問題が、そこには重なっているのだと思う。それだけに、「このこうのとりゆりかご」の事例が問いかけていることを1つひとつていねいに社会全体でうけとめるような議論がなされてほしいと思うなあ。

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