おなかいっぱい食べたい ~緊急調査・子どもの貧困~
昨日のクローズアップ現代。
「夏休みが終わる頃、体重が減る子どもがいる」学校教育の現場では、給食がない夏休みに食事を十分取れず、体調を崩す子どもの存在が危惧されている。背景にあるのは、貧困世帯における「食の貧困」だ。7月の厚労省の調査では、「相対的貧困」状態にある子どもの割合は6人に一人と、過去最悪の値。今回、貧困問題に取り組むNPO、新潟県立大学と共同で調査を実施したところ、「子ども一人当たりの食費が一日329円」と、子どもの成長に必要な栄養が取れないほどにまで食費が圧迫されている実態が見えてきた。食の貧困はなぜ起こり、どのように子どもに成長を脅かすのか。調査で明らかになってきた実態を分析するとともに、どうすれば貧困の連鎖を断てるのか、学校や地域で始まった先進的な取り組みを合わせて紹介する。
子どもの貧困については、いろいろな議論がなされてきたけど、あえて食というものに注目しているのが、大事。そこから貧困状態にある子どもの食生活の状態の深刻さが明らかにされる。その実態は驚き。ほんとうに深刻。わずか320円ほどの食費。さらに、そこからその子どもたちをとりくま経済状況もわかる。
もちろん、NHKの番組の最近特徴である生活保護への理解をさける傾向はこの番組にも貫かれていて、社会保障政策の現状についての批判は少ない。そこは気に入らない。
だけど、そういう政策を改善していくうえでも、日本社会でおくれている貧困についての理解の共有をすすめるうえで、大事なことを明らかにしている。日本社会では、何を社会が支えるべきなのかということへの共有があまりにも低く、自己責任が幅をきかせているから。そういうことを、社会的にあきらかにしていく、運動の意味や意義も、もっともっと知らせていきたいもの。それを決してたんなる共助にとどめないためにもねえ。
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