いじめ自殺:海自の危機意識欠如 続く不祥事 「身内捜査が弊害」
自衛隊はいったいどうなっているのか?
いじめ自殺:海自の危機意識欠如 続く不祥事 「身内捜査が弊害」(神奈川新聞)海上自衛隊でまた、悪質な事件が発覚した。上司のいじめやパワハラを苦にした隊員の自殺。海自ではこの夏だけでも危険ドラッグ使用や強姦(ごうかん)など深刻な不祥事が相次いでおり、自浄能力の欠落が際立つ。捜査の「プロ」からは、「身内」が警察権を持つ自衛隊の組織構造に温床があるという指摘も上がっている。
自殺したのは横須賀基地に配備されている護衛艦の乗組員。同基地の護衛艦では、2004年に「たちかぜ」の乗組員=当時(21)=が先輩のいじめを受けて自殺した前例がある。
遺族が損害賠償を求めた「たちかぜ訴訟」がようやく終結したのは発生から10年後の今春。再発防止に向け、最も真摯(しんし)に取り組むべき時期に、またもや同様の事件が起きた。今回の自殺を受け、海自は教育、風土、人事、相談態勢などの面で再発防止策を打ち出したが、幹部も「特効薬があればいいが、今のところ有効な処置は見いだせていない」と認めざるを得ない状態だ。
海自トップの海上幕僚長は会見に臨んだが、横須賀地方総監部で行われた会見には総監や護衛艦隊司令官は姿を見せず、コメントが読み上げられただけ。
先月の海自横須賀教育隊2等海士の強姦事件を受けた教育隊司令のコメントには被害者への謝罪がなかった。いずれも、現場の責任者としての危機感が見えない対応だった。
海自は会見で「遺族が個人の特定を望まない」と繰り返し、自殺の詳しい状況や被害隊員の階級などを明かさなかった。記者からは「ただの組織防衛ではないか」と批判が出たが、最後まで情報は開示されなかった。
止まらぬ不祥事に、他の捜査部門からも厳しい視線が注がれている。
1999年から表面化した神奈川県警の一連の不祥事の内実を知る元県警幹部は「内部で捜査をすれば、隠蔽(いんぺい)をしたがるのが普通。外部の目を入れないと、同じことの繰り返しになる」と指摘。「身内」である警務隊が自衛隊員の犯罪を捜査する仕組みを問題視した。…
うん、こういう隠ぺい体質そのものが問題であることは言うまでもない。
と、同時に、こういう暴力的体質というものは、さらに根深い問題があるとも思える。そういうものをつくりだしているものが何か。”軍隊”としての性格を考えるなかで、よくよく考えたいものである。こういう時代であるわけだし。
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