日本人は民主主義を捨てたがっているのか?
この夏は、民主主義についていろいろ議論する機会も多かったので、以前から、読んでみようと思いつつ、その機会をもてなかった、想田さんのブックレットを読んでみた次第。
うーん、こう言ってしまえば、ちょっと、もともこもないのだけどねえ。だけど、魅力的な議論でもある。なぜ、橋下現象がおこったのか、なぜ民主主義に敵対する憲法草案を掲げた自民党が勝利をしたのか、と話をすすめる。そこにあるのは、民主主義を捨てたがっている姿ではという疑問から、消費者として政治を見る現状を明らかにするというもの。そして、消費者ではなく、政治への参加をよびかけるというもの。そして、いまのような国民が冷め、政治への参加に消極的な状況を熱狂なきファシズムと読んでいる。
たしかに、ここ数年の民主主義をめぐる大きな変化は、みすごせない。と同時に、80年代にも、90年代にも、民主主義の転機はあった気がする。と同時に、そのもとで、民主主義をめぐって国民のなかでの葛藤や攻防もあったわけで、そういう歴史の中で、どうこの間の事態を位置づけていくのか? いろいろ考えたいものだとは思う。
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