「18歳は大人」とする社会へ
昨日は、全進研の夏のセミナー。表題が、セミナーのテーマで、なかなか刺激的。
まず、林大介さん(東洋大助教、模擬選挙推進ネットワーク事務局長、前文科省専門官)が基調講演。題して、「子どもたちは『有権者』でこそないが『主権者』だ」。林さんがすすめているのは、模擬投票。簡単に言えば、こどもの時代から市民性の醸成をそれですすめようというもの。テレビのなかの政治は遠いが、どう選挙を体験することでというわけだ。同時に、同世代から働きかけで政治を考える時間をすこしでもつくることや、家庭のなかで話すことで、親も子どものためにどこに投票などの効果を指摘する。もちろん、質疑応答でも出されたが、政治教育のプログラムをどうするのか? 批判意識をどうつくるのか? むしろ、正統化支配を正当化しないのか? などの指摘はそうだ。だけど、今の若者にとって、この接近は考えたい(後述)。それに林さんはなかなかしたたかなやり手だな。
つづいて報告①「社会の主人公となる主体形成の教育を!」は、小池由美子さん。若者につけてほしい学力というところまでおさえたさすがの実践と、さすがの報告。やっぱりすごいなあ。報告②が「立ち上がった!札幌学生ユニオン」で、小川遼さん(北海道:札幌学生ユニオン共同代表、北海道大学学生)。いやあ、若い人の生の声。ボクらからみれば、荒削りであぶなっかしいわけだけど、彼らの不安定さや、無力感の体験や、実践のなかでの体験をとおして、模索と思考というのは、ものすごく魅力的で教えられる。本人の体験も、いろいろ考えさせられる。そして、報告③が「若者がつどい、声をあげることから。10代の政治参加を目指す」が青木大和さんと後藤さん(東京:「僕らの一歩が日本を変える(ぼくいち)」)。全然、知らなかったボクイチのとりくみは、おどろいた。
もちろんいろんな議論が成り立つ。支配層の側も、若者の取り込みを図ろうとするというのはそうだし、その時に、こういう形式民主主義的なとりくみでいいのかという議論はわかる。だけど、同時に、これだけ、不安定化し、個別化した社会のもとで、紋切り型の政治の教育ではなく、体験と政治をむすびつけながら、そこから、社会認識、政治認識をつみあげていくしかないのは事実。
と同時に、支配層の側の若者対策も成功していないのは事実。若者の実態と、支配層の取り込みのあいだには、ものすごい矛盾があることも事実で、ここからいろいろな分岐もうまれるのだと思う。
だからこそ、政治教育というのは、本来、総合的、複合的なもので、そういう体験的なプロセスを大事にしながら、若者の政治的成長の過程をささえるような教育実践をどうつくっていくのかが大きな課題なんだろうと思う。自立の難しい、時間のかかる時代。だけど、政策的には、大人になることを急がさせられる。だからこそ、子ども期から、若者期に、権利を保障されることが実感できるような体験を、どう連続的につくりだしていくのかがほんとうに大事だと思うし、そのために、さまざまな接近が大事なんだと思おう。
久しぶりに、20歳前後の若者と、結構、いろいろ話すことができて、とっても刺激的だったし、楽しかった。まあ、おじさんは、うざいんだろうけどなあ。
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コメント
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これをキャリアカウンセリングに置き換えれば、こうした若者たちを相談者に置き換えて見れば、「支配層の側の若者対策も成功していないのは事実。若者の実態と、支配層の取り込みのあいだには、ものすごい矛盾があることも事実で、ここからいろいろな分岐もうまれるのだと思う。」ということ自体が、本質的には、これこそが私たち日本人ならびに日本国にとっての、極めて重大な構造的欠陥ということが、このような矛盾を齎す根本的な原因であり、これを克服することで、これを再発防止策に結びつけて行く必要があるというのが、キャリアカウンセラーから見た、私たち日本人ならびに日本国に対する見立てというものに繋がるとすれば、結局のところ日本の支配層というのは、こうした真実に向き合う勇気もなければ、このような真実に向き合うことで、自ら生きていけなくなるのではないかという不安や恐怖を抱き、これが、積極的平和主義と言っておきながら、全人類を騙し、天皇陛下を騙し、私たち日本人を騙して、これが好戦的平和ボケ主義に他ならないという真実に繋がり、天皇制官僚機構を頂点とする全体主義と分極化した利己主義だけの運命共同体を護持し、この中で権力欲に溺れ、「頭隠して尻隠さず」に過ぎない言い訳ばかりをしている幼稚で傲慢な阿呆、馬鹿と使い物にならない間抜けの寄せ集めに過ぎないのが、日本の指導層であり、自らと運命を共にしてくれるだけの使い物にならない間抜けとそうでない若者とに分断しようと悪用しているに過ぎないという真実を見破れば、これはもう怒りなんていうものを通り越して、ただただ聞いて呆れるばかりとしか言いようがありませんし、これが「お国のため、天皇陛下のため」なんてことに結びついてしまうとすれば、天皇陛下が此れ程可哀想なことはございませんし、こうした若者たちにとっても此れ程可哀想なこともございませんし、世界的に見れば、これが全人類の悲劇に繋がってしまうという真実を見破れば、このような運命共同体そのものが、極めて邪魔な存在に過ぎないし、このような運命共同体そのものを、天皇制とは根本的に切り離した上で、国境のウチとソトから、幾らでもぶち壊し、粉々に崩壊させ、誇りを持って歴史の闇の中に、そっと静かに葬り捨ててしまう必要があることは間違いありませんね。
これをキャリアカウンセリングに置き換えれば、私たち日本人、日本国としての構造的欠陥というものを克服することこそ、日本の将来のために解決すべき課題であるということを把握することで、この課題を解決することで、日本のあるべき姿というものを、自ら描くことが出来る様になることに目標を置けば、そのための方策として、これまでの歴史を振り返り、日本の強みと弱みを把握し、自己棚卸しにより、自己理解を深め、国際社会全体の環境理解として、アメリカ、中国や韓国のみならずロシアやドイツ、フランス、イギリス等の欧州諸国から、トルコやサウジアラビアをはじめとする中東諸国、カナダやメキシコ、チリやオーストラリア、ニュージーランド、ASEAN諸国から中南米諸国等から、幾らでも主体的に情報収集を行い、国際社会の中での日本のあるべき姿というものを明確化することで、これを国際社会全体に、誇りを持って発信出来るようになることで、これまでとは違う生き方を自ら選択し、これまでとは全く異なる運命を選択して、そっと静かに、自立と自律をして、成熟した大人の国として生まれ変わって乗り越えて、全人類が共に幸せに暮らすことが出来て、国際社会全体の平和と安定に繋がり、ニ度と変な戦争に巻き込まれることもなく、変なとばっちりを受けるようなこともなく、地球規模での環境破壊も食い止めることに繋がって行けば、これに越したことはございませんよね。
これが行き着く先には、自殺者は減り、物騒な犯罪もなくなり、パチンコ業界は幾らでも衰退し、カジノはもっての他のことだし、社会福祉の充実ならびに、観光と農林水産業を中心に幾らでもひっそりと静まり返った国内社会に安定化させることになれば、貧富の格差は縮小し、東京だけは幾らでも衰退するのは構わないのだし、この見返りとして地域経済の活性化に繋がって、共に幸せに暮らすことができることで自己実現に繋げて参りましょう。
投稿: asa | 2014/08/05 11:38