政治問題学べぬ空気 文科相「不適切なら指導」
これは、もちろん沖縄にとどまらない、全国的な問題だあることは言うまでもない。
政治問題学べぬ空気 文科相「不適切なら指導」(沖縄タイムス)基地問題や安保政策など世論が分かれる政治的なテーマについて、学校の授業や平和学習で取り上げにくい空気が県内で生み出されつつある。15日には下村博文文科相が集団的自衛権の行使に向けた閣議決定にからみ、「授業で社会的事象を扱う場合、一方的な主義主張による不適切な事案であれば指導する」とけん制。新基地建設が予定される名護市辺野古を平和学習で訪れた県立高校に対しては、「偏向している」との苦情が寄せられた。教育関係者は「国の政策に批判的な見方があること自体が伝えにくくなっている」と危惧する。
下村文科相の発言の呼び水となったのは、参院予算委員会での県選出・島尻安伊子氏(自民)の質問。沖縄の特定の中学校を念頭に「子どもたちが誤解する表現で授業が行われているという情報がある。教師の主観的な言論は慎むべきだ」と主張し、大臣の見解を求めた。
ただ、島尻氏は取材に対し「教師本人から事実確認はしていない」として、具体的にどんな授業内容だったのか明らかにしていない。
高校で社会科を教える40代の教員は「質問の根拠もはっきりしないのに、大臣の『指導する』という発言だけが一人歩きしかねない。何が『一方的』なのか線引きがなく、国の勝手な解釈がまかり通れば、教育現場は萎縮する」と危機感をあらわにする。…
そもそも、政治問題を扱うことそのものがタブーになる。「本島南部の県立高校が、普天間飛行場の移設予定地である名護市辺野古を平和学習で訪れたのは今年6月。毎年恒例の取り組みであり、事前学習では建設に賛成する側の意見も紹介していたが、今年は特定の男性から『偏向している』との苦情が何度も県教育委員会に寄せられたという」。政府の言い分だけがとおり、異論は排除されるという構造だろう。
そのことで、大きな関心を集める政治問題がタブーになる。だけど、彼らが強調する道徳教育は、そういう市民的な関心と無関係で成立するのか。徳目に流しこむことでは、結局は、本音と建前が分離した人間しか生まれない。そういうモラルと人間形成の点でも本質的な矛盾も抱え込むことになるだけなのだけど。
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