子どもに性的虐待、聖職者848人を処分 バチカン報告
はたしてバチカンは、信頼回復にまですすむことができるのか? しかし、この事件は、どう言えばいいのか…。
子どもに性的虐待、聖職者848人を処分 バチカン報告(朝日新聞)カトリック教会の聖職者による子どもに対する性的虐待問題で、バチカン(ローマ法王庁)は6日、2004年からの10年間だけで、合計848人の聖職者の身分を剝奪(はくだつ)していた、と明らかにした。また、2千500人以上がこの問題で何らかの処分を受けていた。スイス・ジュネーブで開催中の国連拷問禁止委員会で報告した。剝奪処分を受けた聖職者数はこれまでに公表されていた人数の2倍以上になった。
カトリック教会の聖職者による子どもへの性的虐待については、13年3月に就任したフランシスコ法王も対策に力を入れてきた。今年2月公表の国連「子どもの権利委員会」の報告書は、被害者は全世界で数万人に及ぶと指摘した。
今回の国連拷問禁止委員会に先駆け、米国やオーストラリアの被害者団体は先週末、ジュネーブで会見を開き、「カトリック教会側が聖職者による犯罪行為を各国の司法当局に通報せず秘密裏に処理した」「理由を示さず聖職者を異動させて問題をうやむやにした」などと強く批判していた。
国連の「子どもの権利委員会」はこの2月にカトリック教会の聖職者による子どもへの性的虐待についての勧告を発表していた。そこでは、聖職者が、世界中で何万人もの子どもを虐待してきたとして深い懸念を示すとともに、ローマ法王庁も虐待に気づいていても、司法当局には知らせずに異動させて黙認してきたと批判していた。さらに、結婚が許されない神父が産ませた子どもについて、父親の名前を明かさない守秘義務を母親に課したうえで、バチカンが金銭援助をしていることも指摘されていたという。子どもの権利委員会の活動は間違いなく進歩だけど、こうした事態が、いまになっても広範に残されていた事実にも驚かされる。昨年就任した、フランシスコ法王が、就任当初から「断固たる対応を取る」と言明し、国連の子どもの権利委員会に報告を提出するなかで、勧告が出され、さらにバチカンに諮問委員会もつくられ、取り組みがすすんでいるそうだ。うーん。いろいろな意味で、いろいろ考えさせられる。
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