終戦のエンペラー
今日は、取材に出かけたり、予約した映画を見に行きたかったのだが、ひたすら仕事に追われ、そんでもって夜は地域での会議。残念。ちょっと早く家についたので、WOWOWでやっていたこの映画をボーッと見ていた。うーん、みなきゃ良かった。
舞台は、マッカーサーの日本占領。マッカーサーは、まず戦争責任者たちを逮捕して連合国の裁判で裁く。そこで焦点になるのが、昭和天皇。マッカーサーは、ボナー・フェラーズ准将に、裁判にかけるべきかの調査を命じる。フェラーズは、東条英機、近衛文麿、木戸幸一たちに直接あたって、天皇の戦争責任を問い、裁判にかけるべきかどうかを確かめる…。
たしかに、日本映画は描かれることのないテーマだ。だけど、そこに描かれているのは、いわば戦後につくられた俗説のオンパレード。天皇の聖断説しかり。典型は、マッカーサーと天皇の会談。マッカーサー秘録などに描かれたものそのものである。
結局、戦争とは、アメリカとの戦争のことであり、中国やアジアへの侵略は、一言ぐらい触れられるだけど、基本的には視野の外にある。その責任も反省も語られない。
つまり、アメリカと日本の支配層によってつくられた、戦後の戦争認識。その合作が、日本の戦後社会の基礎にあるということ。そして、アメリカ社会の一般的な認識はこんなものだのかなあということを感じてしまう映画でもあるのだけどなあ。
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