難病カルテ―患者たちのいま
先輩が、この本を読んでいて、感想を書いていたので、ボクも読んでみた。ボクの友だちにも、何人か難病患者がいる。少しは、難病について知っていると思っていたけど、全然わかっていなかったということを痛感させられる。その病状の多様性にまず驚く。まだ若い著者が、ほんとうにていねいにたくさんの当事者から聞き取って書いている。その誠実さは、「おわりに」ににじみ出ている。
難病患者は、何より、病気の不安。命と身体の不安のなかにいる。そして、経済的な不安。仕事と生きがいの問題。本当に不安のなかにいる。もがいていたり、絶望の中にいたり、だけど、それでも、仲間とつながって、必死で運動をしている人たちも多い。
制度が大きくかわりつつあり、障害者の権利にもとづいて整備される法制度のもとで、これまで、対象とされていなかった疾病が助成の対象として広がる。一歩一歩だけど、前進しつつある。だけど、まだ、実際の施策では、病気は線引きされている。自己負担も増える。
何よりも、社会の理解から出発しなければならないし、それでこそ、施策が変わる。だけど、ほんとうにその困難や実情の理解はまだまだ弱い。ほんとうにそう反省もさせられるのだ。
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