イラク派遣 10年の真実
今日のクローズアップ現代。職場で、仕事をしながらチラチラと見ていた。
自衛隊がイラクに派遣されてから今年でちょうど10年となる。NHKは、これまで明らかにされることのなかった膨大な資料を入手した。迫撃砲を撃ち込まれた時の秘蔵映像、人道復興支援活動の全貌をまとめた内部資料など、10年を経てようやく明らかにされた一級の資料だ。多国籍部隊の中に派遣され、多くの自衛官が「最も戦場に近かった」と回想する自衛隊イラク派遣で、隊員たちが直面した活動の実情を浮き彫りにするとともに、今後の自衛隊の任務を考える。
前半は、それこそ、「非戦闘地域」という言葉を編み出し、本格的な戦争状態にある海外へ派兵したことの危うさが浮き彫りになるような内容。繰り返されていた、外国軍との本格的な訓練には驚いた。これが、政府解釈というもので、生み出した現実なのかと。もちろん自衛隊にも、現地にも、銃弾による被害者は生まれなかったのだが。しかし、帰還した隊員の自殺は続いた。
後半には、徹底した訓練のうえに、発砲しない自衛隊の姿が示される。平和構築ということばで表現していたが。ただ、それは、ほんとうに危うい解釈のうえでの派遣だっただけに、徹底して武力行使と一体にならないことに神経をつかう自衛隊の姿ということもできそうだ。NHKならではの歯切れの忘れなんだけど、ここに、現在の9条を背景にした、政府解釈というものの歯止めの姿ということもできるのだろうなと。
問題は、その歯止めをなくすることで、自衛隊の派兵と武力行使をおおでをふったものとして容認すればなにがおこるのか、何が生まれるのか。それはそれで、はっきりしているなあとも感じるものでもあるのだが。
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