フォト・ドキュメンタリー 人間の尊厳―いま、この世界の片隅で
仕事からフォトジャーナリストとのつき合いは少なくない。なかには結構、有名な人もいる。この著者にはあったことはないけど、DAYS JAPANとかで、ちょっと気になっていた写真家さん。でもって、買って読んでみた。
すごく、中身はせまってきた。「独裁政権と闘うジャーナリスト,難民キャンプで暮らす少女,配偶者から硫酸で顔を焼かれた女性,震災で家族を失った被災者,誘拐され結婚を強要された女子大生――.世界最大規模の報道写真祭で最高賞を受賞した気鋭の写真家が,世界各地で生きぬく人びとに寄り添い,その姿を報告する.カラー写真多数」という本だけど、ガンビアのジャーナリストの状況やパキスタンの硫酸に焼かれた女性たちのレポートは衝撃的。いいようのない理不尽さに踏みにじられる人間の尊厳。その事実に、正面から向かおうとする著者の活動に共感する。そこに普遍性を求める若者の姿があるのかなあ。
もちろん、その取材の試行錯誤は、まだまだ社会的な視点の浅さを感じるし、写真だって、技術的にはより上手い人はいる。だけど、青くても、その瞬間に込める思いに、ボクも背筋を伸ばそうと、そう思う。なんか、読んでて、写真をみて、いろいろ考えたし、刺激をあたえてくれるそういう本だった感じ。
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