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2014/03/20

大阪・泉佐野、市長要請で「ゲン」回収 「差別表現」理由

 表現の自由は立ちすくむ、政府の宣伝が跋扈する。それが、いまおしすすめられようとしていることか?

大阪・泉佐野、市長要請で「ゲン」回収 「差別表現」理由(東京新聞)

 大阪府泉佐野市教育委員会が今年一月、原爆の悲惨さを描いた漫画「はだしのゲン」に差別的な表現が多いとする千代松大耕(ひろやす)市長の要請を受け、市立小中学校の蔵書を回収していたことが二十日、分かった。
 中藤辰洋教育長によると、千代松市長や市教委は昨年から、漫画に「きちがい」「こじき」などの表現が使われていることを「差別を助長する」と問題視。小中学校の保有状況を調査し今年一月、小学校八校、中学校五校の蔵書を回収し、児童、生徒が閲覧できない状態になった。市立校長会は一月二十三日と二月十日、文書で「一方的な回収は理不尽だ」などと抗議していた。
 千代松市長は二十日、市役所で記者会見し「作品には不適切だと思える表現が多く存在する。学校現場で放置されるべきではなく、適切な指導、教育が必要だ」と意図を説明。表現の自由を制限する行為との指摘に対し「そのような批判があるのも事実で、どう折り合いをつけるか、悩ましい問題だ」と話した。
 中藤教育長は取材に、二十日中にも各校に蔵書を返却し、これ以上の閲覧制限はしない考えを示した。その上で「作品自体を否定するつもりはないが、表現に問題があるのは事実だ。回収という手段は望ましくなかったが、教育委員に蔵書の実態を見てもらおうと考えた」と釈明した。
 教育委員らは回収した蔵書を確認したが、その後の対応について結論を出していなかった。中藤教育長は近く、問題とする表現を使用しないよう児童、生徒を指導するための全校集会開催を各校に求める考えを示した。…

 なぜ、「ゲン」なのか? はだしのゲンは、漫画家の故中沢啓治さんが自身の被爆体験を基に描いたもので、松江市教育委員会が、市立小中学校に閲覧制限を要請し、その後撤回した経緯はよくしられている。象徴のように執拗な攻撃、これはある意味で、組織的でもある。そこからは、1つの主張を押しつけようとする思惑も見えつけてくるのだけれども。

 朝日新聞によると

 「いかなる理由があっても、市教委が一方的に蔵書の閉架や回収を行うことは校長として違和感を禁じ得ず、到底受け入れられない」
 市立小中学校の校長でつくる市立校長会は1月23日、強い調子で回収に抗議する文書を中藤辰洋教育長に手渡した。だが教育長は市長の意向を理由に「何らかの指導が必要」と譲らず、「閲覧記録を確認するなどして読んだ子を特定し、個別に指導できないか」と打診したという。
 校長会はこれを拒否。「不適切な表現があるからといって一律に閲覧制限をするのは教育になじまない」「大量の蔵書から不適切な表現が含まれる作品を拾い出し、語句を逐一訂正指導するようなことは不可能」などとする文書を再び教育長に出し、回収指示の撤回と本の返却を求めていた。
 校長の一人は「教育長の指示とはいえ、回収に協力してしまったことを悔やんでいる。差別的表現のある本はほかにもあるのに、なぜゲンだけなのか。狙い撃ちにされたとしか思えない」と話す。
 別の校長は「昨年夏、松江であれだけゲンの閲覧制限が問題になったのに……。市教委はあの教訓から一体何を学んだのか」。

 政治の教育への介入が何をもたらすのか? 教育委員会の制度問題も、先の政府がおしすすめていることと不可分な問題と言うこと。

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