黙認耕作地立ち退き問題 農家ら継続利用訴え
こういう黙認耕作地の立ち退き(とりあげ)の問題は、沖縄でいくつかおこっているような感じ。別の場所の話も最近、聞いたことがある。
黙認耕作地立ち退き問題 農家ら継続利用訴え(琉球新報)「立ち退きを迫るなら、接収した土地を返せ」―。在沖米軍が嘉手納弾薬庫知花地区内の黙認耕作地の立ち退きを検討している問題で、沖縄防衛局は同地区内で9日、耕作者を対象に実態調査の説明会を開いた。耕作者らは防衛局に対して、土地の継続利用や代替地の提供、補償などを強く求めた。
昨年、日米が合意した米軍施設・区域の返還・統合計画で、同知花地区に牧港補給地区の一部施設を移転する計画がある。説明会には、基地機能強化による立ち退きを懸念する耕作者ら約20人が集まった。
知花地区内にある先祖代々の土地を米軍に接収されたため、終戦直後から親子2代で黙認耕作地を耕してきた知花朝彦さん(56)=沖縄市=は「米軍は強硬に立ち退きを迫る」と危機感を募らせる。「自分たちは米軍に土地を奪われ、生きるために六十数年間、労力をかけて農機具もそろえて畑を耕してきた。立ち退きを迫るなら、接収した土地を返してもらいたい」と怒りをあらわにする。
15年前から小屋を建てて数十頭のヤギを飼育する安座間浩さん(62)=沖縄市=は「数十年も使用を許して、なぜ突然の立ち退きなのか。これまで相当の設備投資をしてきた。補償がなければ立ち退きできない」と話し、代替地の提供や補償を求めた。
対応した防衛局基地対策室の許田盛長室長は「米軍による適切な管理が目的だ」と強調。立ち退きの実施時期や規模について「米側が判断することなので分からない」と話した。代替地の提供や補償については「現行制度では難しいと考えるが、皆さんの思いを(上司に)伝える」と述べた。
このキャンプ・キンザーの返還は、仲井真知事が、辺野古埋め立て申請承認のひきかえに要望した項目の1つ。結局、辺野古だけではないのだよなあ。現在進められている、米軍再編、基地の統合問題などは、すべて、基地を県内にたらい回しすることが基本になっている。そのときに、目が付けられているのが、黙認耕作地で、ここに新しい基地機能を付与するというわけだ。そこでふたたび県民の生活と権利がふみにじられるという構造。新たな土地のとりあげみたいなものではないのか。基地と県民との矛盾は、どんどん拡大するばかりなのだけれども。そういうことにもきっぱりした主張が必要なのだと。
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