危機に立つ教育委員会 教育の本質と公安委員会との比較から教育委員会を考える エコーする<知> CPCリブレ
あまり聞かない出版社の、ブックレットのような感じの本、入門書だけど、読んでいてなかなか面白かった。法律の解釈だとか、運用だとかも、わりかしていねいにふれられている。ちょっとなるほどなあと思ったのが、現在の任命制の教育委員会制度のデメリットとともに、メリットを強調している点。首長の任命と議会の承認という2重の経路で、住民を代表する民主的な制度なんだという指摘。実際に、制度的には、戦後直後の公安委員会は、公選ではなく、このやり方で出発していることを紹介している。もちろん、公選から任命制という形の改悪は、住民代表制という点で問題をかかえたわけだけど、だからといって、首長が直接、教育に介入するという理由にはならないわけだ。いかえれば、制度改悪以降も、いろいろな知恵によって、政治の教育への不当な介入を阻止しうる(するではなく)、最低限の歯止めがつくられていたということか。このあたりは、もっとていねいに学んでみたい感じがした。教育委員会の今後の制度のことを考えていく上でも、教育委員会がそれなりの役割をこの間はたしてきたところの特徴みたいなものを、ちゃんと踏まえながら、問題を見て、改悪に向き合っていく必要があるのだろうなと。『世界』の今月号で中嶋さんが言っている教育的価値指向ということを考えながら、いろいろ学ぶべきだと痛感。
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