« 韓国国防省「予備的に借りた、銃弾不足していない」 | トップページ | アスベスト被害、国の責任再び認定 泉南訴訟で大阪高裁 »

2013/12/25

社説[公開質問状]不可解な事が多すぎる

 普天間基地移設問題をめぐって、重大な局面を迎えている。

沖縄県知事、首相回答を評価 埋め立て承認の方向(共同通信)

 安倍晋三首相は25日、沖縄県の仲井真弘多知事と官邸で会談し、米軍普天間飛行場(宜野湾市)の県内移設に向け、沖縄側が要望していた米軍施設の返還前倒しなど一連の基地負担軽減策を説明して理解を求めた。仲井真氏は首相の回答を評価する考えを示した。これを受け知事は、飛行場移設先として政府が3月に申請した沖縄県名護市辺野古沿岸部の埋め立てを承認する方向で最終調整に入った。27日にも判断を表明する見通しだ。…

 しかし、そんなにうまくすすむのだろうか。 「県民の心を踏みにじるものだ」と県内移設に反対する県民からは怒りの声が相次いでいる。
 沖縄タイムスは今日、異例の社説をかかげた。

社説[公開質問状]不可解な事が多すぎる(沖縄タイムス)

 17日に開かれた沖縄政策協議会で、仲井真弘多知事が唐突ともいえる「要請書」を安倍晋三首相に提出して以来、県内では「条件闘争だ」「承認への布石か」など、さまざな臆測が広がり、異常な事態に陥っている。
 そもそも要請書はどういう性格のものなのか。3月の政策協で知事は米軍普天間飛行場の県外移設を求める立場を主張していた。それが基地負担軽減を求めた今回の要請書に「県外移設」が見当たらないのはどういうわけか。
 あまりに不可解なことが多すぎるのである。知事は政府への要請書に関する疑問に答えてもらいたい。
 まず第1に「普天間飛行場の5年以内運用停止、早期返還」だ。なぜ5年なのか。県は政府が提出した埋め立て申請で工期5年とされていることなどを根拠としている。しかし、知事はこれまで「辺野古移設は事実上不可能。5年も10年もかかるなら固定化そのもの。県外が一番よい」と一貫して県外を主張している。要請書が辺野古移設の容認を前提としているのなら、県民への背信行為となる。
 第2に「オスプレイ12機程度を県外の拠点に配備」。文面からは普天間配備24機のうち12機の常駐を容認すると受け取られる。全41市町村長らが署名した「建白書」で求めたのはオスプレイの配備撤回である。
 知事は8月に県軍用地転用促進・基地問題協議会(軍転協)の会長として、首相にオスプレイ配備中止を要請した。整合性はどうなるのか。
    ■    ■
 第3に「日米地位協定の条項の追加等、改定」の項だ。要請書では従来の改定要請にあった「抜本」の文字が消えている。返還前の基地の環境・文化財の立ち入り調査などを求めているが、軍転協が求めていた「起訴前の身柄の引き渡し」など「日米地位協定の抜本的見直し」という表現は見当たらず、後退していると言わざるを得ない。
 さらに「次のステップへ(沖縄のさらなる発展に向けて)」とした項目では、鉄軌道の導入決定、早期着工などとともに「特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律案を踏まえた候補地として検討」と明記した。いわゆる「カジノ法案」である。
 県はカジノを含む統合リゾートについて法制化と県民の合意形成を前提としている。その前提で国家戦略特区に「沖縄統合リゾート」を提案しているが、候補地域として検討するよう踏み込んだ。意思決定に正当性はあるのか。
    ■    ■
 要請書は知事と一部の県幹部のみが関与し、まとめられた。首相と全閣僚が出席する公の場に提出する要請書である。過去の政策協でも同じ手法をとっているのか。それとも今回は「例外中の例外」なのか。
 安倍政権はあらゆる手を使って、知事の年内埋め立て承認を得ようと必死だ。25日には首相と知事が会談する。だが、知事が真っ先にやるべきことは沖縄に戻り、要請の趣旨を県民に説明することである。後先が逆であるというほかない。

 さて、知事がつきつけた要望に、安倍首相は「日米地位協定は1度も改定が行われていない。改定交渉すら行われなかったが、交渉することで合意できた」とその「成果」を誇ったそうだ。これに知事が「驚くべき立派な内容」と語ったというが…。布施さんが指摘をしているが、「目玉」ともいえる地位協定の改定について、今回、日米が交渉開始で合意したという環境条項の新設だが、この点で、基地内の環境保全に関して、”日本の法令遵守義務をおわせる”、”日本の当局者の基地への立ち入り権限を認めるか”という点だが、これらはこれまでも日米合同員会等で検討されてきたことでもある。たとえば2011年6月の日米安全保障協議委員会(2+2)で「環境調査のための米軍施設・区域への合理的な立入りに関する合意の検討を加速することを決定」している。一方、ドイツでは1993年に、韓国では2001年に、地位協定あるいは合意議事録の改定という形で環境条項がつくられている。「安倍首相が『地位協定は1度も改定が行われていない。改定交渉すら行われなかったが、交渉することで合意できた』などと自慢しているのは、国際的に見たら実に情けなく、恥ずかしいことだと思う。たとえ改定が実現したとしても、遅すぎるくらいで、自慢できるようなことではない」というのはそのとおりだと思う。

 受け入れを表明したあと、知事はどうするのだろうか? それをほんとうに県民が許すということになるのだろうか。いまなお沖縄の世論は、辺野古移設反対が大多数だ。

Banner_02人気blogランキングへ 励ましのクリックを


« 韓国国防省「予備的に借りた、銃弾不足していない」 | トップページ | アスベスト被害、国の責任再び認定 泉南訴訟で大阪高裁 »

平和」カテゴリの記事

政治」カテゴリの記事

経済」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/59689/58820811

この記事へのトラックバック一覧です: 社説[公開質問状]不可解な事が多すぎる:

« 韓国国防省「予備的に借りた、銃弾不足していない」 | トップページ | アスベスト被害、国の責任再び認定 泉南訴訟で大阪高裁 »

無料ブログはココログ
2017年3月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31