物語 朝鮮王朝の滅亡
随分前に、大部分を読んだ本。朝鮮王朝の英祖・正祖の時代から、王朝の滅亡までを一気に描く。それは、朝鮮という国の、近代化と世界史への編入のなまで葛藤歴史でもある。
ちょっと関心をもったのは、その思想史的な過程でもある。それは、長い官僚社会・身分社会のうえの近代化だった故か、同時に、規定にある儒教の特徴か、どの思想の受容も、きわまて平等主義的思考が強いというか、原始的ではあるが、共産主義との親和性が高そうなこと。
韓国という国を考えたとき、ボクの世代は、ちょっと反共の国というイメージがあったが、実はそうではないというのが、最近の認識なんだけど、その基底にあるような韓国の思想の流れというものに関心をもった次第。
と同時に、本書は、日本の植民地支配への苦難の経過でもある。そしてそこにはたたかいがある。東学農民戦争や、義兵闘争は正面から描かれている。3・1独立運動はその後の話なのでほとんどふれられていない。義烈団の朝鮮独立宣言が長く引用されている。これを読んだのははじめて。とても読ませる。
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