子どもの貧困と教育機会の不平等 就学援助・学校給食・母子家庭をめぐって
鳫咲子の本ができました。ものすごく面白い。
さすがに長く参議院で調査員をやっていた鳫さんだけのことがある。豊富なデータという点から、子どもの貧困にせまる。そのとき切り込んだのが、就学援助と学校給食という政策。子どもの貧困という問題を考えるときに、欠くことのできない政策であるが、しかし、国の責任のあいまいさなど、課題も多い。そこから、子どもの貧困の対策のあり方を考える。
著者の視線は、あくまでも経済困難にもっとも困っている人の視線にある。母子家庭の実態への接近がそれ。さらに原発事故避難者の切実な願いに迫る。
さすが、参院の調査員で議員立法にかかわった人だけに、DV法からはじまって、子ども・被災者支援法や子どもの貧困対策法にも言及する。議員立法であるがゆえの可能性と同時に、官僚がつくる閣法ではないがゆえのそれを実効あるものにしていくうえでの困難さや課題も明らかにする。
これもおすすめの一冊。
鳫さんとは、何度か話たことがある。彼女が早稲田の非常勤をやってたころ、研究会にもさそわれたこともあったけどねえ。だけど、参加できないうちに、彼女は大学に転身。もうボクのことは覚えてないでしょうね、さすがに。
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