農の再生と食の安全 原発事故と福島の2年
ほっといたら見逃してしまいそうな本なんだけど、こんな本が読みたかったんだ。と思った。原発事故から2年、被害の困難さは言うまでもない。しかしその現状を冷静に多角的に整理することがやっぱり大事な。被害は多様で、重層で、地域によってさまざなま差異もある。そして、この土地に生きていくためには、農の再生と食の安全は不可欠だから。本書は。放射線量分布マップによる現状分析と科学的知見によって今後の展望を見いだせることを提起している。チェルノブイリと福島の違いも、物理的社会的な視野からふまえつつ、何が大切で、何ができるのかをもさくする。農協・生協が連携して進める農地の線量測定など、農民や関係者の奮闘も紹介している。何よりも農家と現場に寄り添う研究者たちの思いも伝わってくる。そして、読み終えた強く残るのは、国と東電への言いようのない怒り、その無責任さへの。
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