ハンナ・アーレント
今夜は、印刷工場の作業のあと、話題の映画に行ってきた。午前中から昼間は
会議続きで、だいぶつかれたのですけどね。物語は、1960年代初頭、アーレントがアイヒマンの裁判の傍聴記事を執筆・発表するが、それが大論争を巻き起こし、激しいバッシングを受ける。そのエピソード。アイヒマン裁判のフィルムをふんだんに盛り込みながら、彼女がこの裁判にどうむきあったのかを描く。
もちろん、ボクらは、アーレントがこの裁判についてどんなことを表明し、その評価がどのような反響をよびおこし、最終的にどのように影響を広げたかをおおざっぱに走っている。だけど、あの時代に、ナチの直接の被害者であった彼女が、向き合ったものの大きさというものを考えさせられる。それが「思考」というものにかかわる問題なのだろうな。
と、同時に、その思考という問題の中身、「悪の陳腐さ」さというものが、どうボクらがうけとめるのかという問題があり、これはそれなりに難しい問題。もちろん、それはそれでアーレントが評価される点でもあるんだろうが。いろいろなレベルの悪を、どうとらえるのか。その枠組みなども考える…。たいして読んでないし、整理がつききらないなあと、反省。
夜の部でも、ほぼ座席は満席だった。中高年にまじって、若い人もそれなりにいる。この映画のどういうところがこれだけの人を引きつけているのか。ちょっといろいろ聞いてみたい感じがするけど。
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