市民に選挙をとりもどせ!
いうまでもなく、この時期は、ちょうど、政治改革が大きな問題となり、最終的に選挙制度の改悪という形にたどりついた時期から20年がたつ。20年たって、国会は国民から離れ、そして政治の質はほんとうに落ちていったと思う。
この本は、そういう政治改革の問題をとりあげる。興味深かったのは、小沢さんが冒頭の章で、戦後史をふり返りながら、とくに政治改革議論のはじまりから、いままでの経過を整理し、その戦後政治の歴史のなかで、政治改革を位置づけ、そのもたらしたものが何であったのかを明らかにしている点。この政治改革は日本政治にとって大きな転機となり、その後の政治は急速に新自由主義(と改憲)へと傾斜していく。そのために、政治改革によって人為的につくられた2大政党制の帰結が、現在の政治状況だとも言える。
だけど、そもそも、憲法からも、民意からも遠く離れた選挙制度は日本の政治にどんなゆがみをつくりだしたのか。逆に言えば、政治を国民の手にとりもどし、議会制民主主義が、主権者と言ったとなって、民主主義として機能するためには、この選挙制度の問題は避けて通れない課題なのだろうと思う。新自由主義(と改憲)を打破していくうえでも同様であろうと。これは、よくよく考えたい問題でもあるのだけれども。
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