機密扱う自衛隊員に身上調査 防衛省、思想や交友関係も
秘密保護法の審議が続く。
機密扱う自衛隊員に身上調査 防衛省、思想や交友関係も(朝日新聞)防衛省が、防衛秘密を取り扱う自衛隊員の適格性を判断するため、交友関係や思想信条などの個人情報を記入する「身上明細書」を隊員に提出させていたことが分かった。朝日新聞が資料を入手した。必要に応じポリグラフ(うそ発見器)の検査を受ける誓約書の添付も求めている。
衆院で審議中の特定秘密保護法案では、特定秘密の取扱者に対する適性評価の調査項目として、犯罪歴や飲酒の節度、経済状況を設定している。防衛省の調査項目と重なる部分があり、こうした身上調査が拡大する可能性もある。
朝日新聞が入手した身上書は、本人の日本国籍取得の有無や海外渡航歴、配偶者・親族の国籍や住所、交友関係や所属団体、借金の有無、精神疾患の治療歴など19項目にわたり、隊員本人の住所は過去10年間分を要求。
交友関係では友人や交際相手も含め、氏名、国籍、住所、生年月日、職業・勤務先に加え、「カラオケ仲間、つり仲間、相談相手」など関係性も記入。所属団体については過去も含めた所属クラブや宗教、趣味なども尋ね、「ラジコン飛行機同好会」「座禅による精神修養」「草野球」などを例示し記入を求めている。
これに加え、誓約書の提出も要請。例文として「情報保全部署から求めがある場合、携帯電話通話記録など個人情報を提出する」「(情報漏洩〈ろうえい〉への)調査や捜査に、ポリグラフ検査の受検を始めとした必要な協力を行うことを誓います」と示し、手書きして押印するよう指導している。……
秘密保護法案には「適性評価」というのがあるのだけど、それを先取りする身辺調査とも言える。こうした調査は、政府が2009年から実施している「秘密取扱者適格性確認制度」に基づくもの。防衛省は自衛隊員に身上明細書と誓約書の提出をさせたているのだ。もちろんその上で上司が面接し、防衛秘密の取扱者にするかどうかを判断するというわけ。たとえば誓約書は以下のようなもの。
誓約書
私は、秘密にかかわる職員としての重い責任を自覚し、秘密保全に関する規則を遵守し、秘密を保全するためのあらゆる措置をとることに努め、公私を問わずファイル共有ソフトを使用せず、決して秘密情報の漏えい、流出等の保全事故を起こさないことを誓います。
また、情報保全部署から求めがある場合には、携帯電話通話記録等自己に関する個人情報を提出するほか、保全事故が発生した場合に行われる調査や捜査に対しても、ポリグラフ検査の受検を始めとした必要な協力を行うことをあわせて誓います。
さすがに昨日の赤嶺さんの質問に、誓約書の存在を小野寺大臣も認めざるをえなかったというわけ。
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