企業寄り 首相鮮明 「ブラック」対策わずか
今日の東京新聞2面。うんうん。
企業寄り 首相鮮明 「ブラック」対策わずか(東京新聞)若者らを大量に雇用し、無理な労働を押しつけているとして社会問題化している「ブラック企業」対策について、安倍政権の動きが鈍い。企業の競争力強化を掲げ、熱心に労働規制の緩和を検討しているのとは対照的だ。対策の強化を叫ぶ声は上がるが、実態が伴っていない。
「若者の使い捨てが疑われる企業は、社会的に大きな問題だ。賃金不払い残業や長時間労働の監督指導を強化している」
安倍晋三首相は十月二十四日の参院予算委員会で、ブラック企業対策に力を入れていることを強調した。
厚生労働省は九月、「過重労働重点監督月間」として、離職率が30%程度と高く若者の使い捨てが疑われる企業を対象に、重点的に立ち入り調査をした。初日だけ開設した電話相談には「サービス残業をさせられる」など千件余りの情報が寄せられた。厚労省は問題が疑われる企業を調査し、労働基準法などの違反が見つかった企業には是正勧告しているという。
しかし、具体化した政府の対策はこれだけだ。若者の労働相談に乗るNPO法人「POSSE(ポッセ)」(東京都世田谷区)の今野晴貴代表は「厚労省の対策はある程度評価できるが、見過ごされれば、逆に問題企業にお墨付きを与えることになりかねない」と指摘。必要な対策に関し「企業にペナルティーを科すことが重要だ」と強調する。
自民党の雇用問題調査会は参院選前の四月、問題企業への就職あっせん停止や企業名公表を含むブラック企業対策の提言をまとめた。しかし、参院選公約では本体でなく詳細版の「総合政策集」に、わずかに記述しただけ。「切り捨てが疑われる企業への対応策を強化」と具体策もなく、規制より緩和に傾く安倍政権の姿勢を示している。
安倍政権は、首相の「企業が一番活動しやすい社会をつくる」との号令の下、解雇の金銭解決制や限定正社員制度の導入を検討するなど、次々と企業側優先の規制緩和策を打ち出している。来年の通常国会では、関連法案が提出されることも予想される。
これに対し、厚労省はブラック企業対策について「法改正などの議論はしていない。通常の労働監督の範囲でしっかり対応したい」としている。
この間の厚労省の対策はきわめて限定的ということ。ペナルティもない。しかし、首相主導で、徹底して、大企業の活動しやすい状況を広げようと。これは、あくまで、かぎられた企業にすぎないわけで。
そんなことを考えると、いろいろな問題があっても、ダンダリンにおける告発は、やっぱりスカッとするというわけなんだよなあ。それぐらい、政治の対応はひどい状況。だまっていてはやっぱり駄目だ。
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